logo

アップル勤務に仮差止命令の元IBM幹部、IBMを反訴

文:Tom Krazit(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2008年11月17日 12時49分
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 AppleのiPhone部門の次期責任者となる予定のMark Papermaster氏は、非競争契約違反をめぐる争いで前の勤務先であるIBMを反訴した。

 InformationWeekは、米国時間11月13日にPapermaster氏がニューヨークの連邦裁判所に裁判所文書を提出したことを確認した。この文書は、IBMとAppleは、Papermaster氏が(Appleで)従事する分野では競合関係にないため、Papermaster氏がIBMと交わした非競争契約は、同氏のAppleでの勤務には適用されないと主張している。Appleは10月、退職するiPod担当幹部のTony Fadell氏の後任として、そしてiPhoneの将来版の開発を指揮する人材としてPapermaster氏を採用した。しかし、IBMは、Papermaster氏が向こう1年間、Appleで勤務することを阻止するために提訴している。

 Papermaster氏の反訴の焦点は、非競争契約の条項にある。同氏は、この非競争契約は適用範囲があまりに広すぎ、これではIBMを退職後1年間は世界のどの技術企業でも働くことが許可されることはないと主張している。

 「Business Enterprise(企業)」に関する制約条項は、Papermaster氏が以前所属していた(IBMの)事業部門と、程度の如何を問わず、競合関係にある企業に同氏が勤務することを禁じている。この条項は、たとえPapermaster氏が新たな勤務先企業で実際にIBMと競合関係にある事業部門で働かない場合でも適用される。この点から、この制約の適用範囲は不当に広すぎる。同様に、「重要な競合他社または主要な競合他社」という文言についても、仮にPapermaster氏がIBMで従事していた業務と全く無関係の業務に従事する場合でも、これらの企業での勤務は禁じられる。これらの条項は、IBMの正当な利益を守るために必要とはいえない。

 また、Noncompetition Agreement(非競争契約)は、不当に長い期間制限を設けており、この点でも不当に広範と言える。技術業界では、Papermaster氏が保有する企業秘密は1年も経たないうちにその価値を失う。また同契約に記載されている「Restricted Area(地域制限)」の地理的範囲も同じく不当だ。Papermaster氏は過去17年間、テキサス州オースティンに居住、勤務してきた。しかし、この非競争契約は、IBMが世界規模で事業展開をしていることを理由に、同氏が世界のどの国、地域でも働くことを禁じている。これらの制約もIBMの正当な利益を守るために必要とはいえない。

 IBMは、Papermaster氏のAppleへの出勤を禁じる仮差止命令を勝ち取った。しかし、この命令は、この種の裁判ではごく標準的な判断と思われる。両当事者は18日にこの裁判に関する現況協議を行う予定だ。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

-PR-企画特集