Advanced Micro Devices(AMD)が米国時間11月13日に超小型ノートPC市場に対する戦略を発表することになった。同市場は、AMD自身が出遅れを認めている分野だ。
AMDがNetbookに的を絞るのか、他のモデルをターゲットにするのかは不明だ。だがこの1年間、Netbookが市場に旋風を巻き起こしているという事実に、同社は向き合わなくてはいけない。ASUSTeK Computerの「Eee PC」は発売後間もなく、低コストの軽量小型ノートPCに潜在需要があることを実証して見せた。
Dell、Hewlett-Packard(HP)、東芝、Acerなど、ソニーを除くすべての大手PCメーカーがこれに追随した。また、MicrosoftはNetbook専用の余分な機能を省いた「Windows 7」をリリースすることを明らかにしている。
だが、AMDはNetbook市場に参入していない。Intelは「Atom」プロセッサによってNetbook市場を事実上独占しており、AMDはNetbook市場をIntelに譲ったも同然の状態だ。
だが、13日に予定されているAMDの2008年度金融アナリスト向け説明会で状況が変わるかもしれない。「13日には、超小型ノートPC市場に参入し、モバイルPC市場拡大の大きな原動力となっている重要分野にターゲットを絞った新しいプラットフォームを提供する、当社の計画について話す予定だ」とAMDの広報担当者は12日に述べた。
皮肉なことに、数多いモバイルプロセッサの中でも比較的知名度の低いチップの1つ、AMDの「Geode」は、One Laptop per Child(OLPC)のノートPC「XO」に採用されている。これはNetbook市場の誕生やIntelのAtomに先立つ試みだった。
AMDの最高経営責任者(CEO)も、この件に言及している。同社CEOのDirk Meyer氏は10月に行われた電話会議による第3四半期決算発表で「いわゆる『Netbook』が新しいフォームファクタであることは明らかで、新しい市場機会だが、われわれは今のところ同市場に参入していない」と述べている。
この席でMeyer氏は「OEM各社と共に、より小型のフォームファクタと低価格化が進むノートPCの両方面において、当社のソリューションを浸透させる戦略は持っている。来月のアナリストとの会議で詳細を明らかにする」と付け加えていた。
AMDの幹部は、ブログを通じてNetbookへの参入計画をほのめかしており、必要となるグラフィックス能力(AMDのグラフィックス部門であるATIが担当するとみられる)、CPUの性能、バッテリ駆動時間、さらにはフォームファクタについてもそれとなく言及している。「8〜9時間のバッテリ駆動時間(つまり実際にはブラウジングを5〜6時間行なえる性能という意味だ)、(中略)重量は非常に大きな要素だ。約680〜900gくらいで十分軽いと言えるだろう。また、閉じたときの厚みは最高でも2cm弱で抑えなくてはいけない」
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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