ロサンゼルス発--Microsoftは米国時間11月5日、「Windows 7」に関する議論におけるキーワードとして「Choice(選択)」という語を使用し、ライバルAppleに対抗する最大の強みであると同社が考えるその特徴を強調した。
MicrosoftシニアバイスプレジデントであるSteven Sinofsky氏は、当地で開催されたWindows Hardware Engineering Conference(WinHEC)での講演において、「Windows 7の最大の特徴は、その広範囲にわたる選択肢である」と述べた。
この新しいWindowsは、ハイエンド機器に対してマルチタッチ機能を実現する一方で、ローエンド機器にも搭載可能なものとなる予定である。「Vista」は急成長中のNetbookの分野ではほとんど利用されていないのに対し、Windows 7はそのようなローエンド機器にも適したものとなるように設計されており、WinHECでは数種のローエンド機器が展示されている。
Microsoftが展示した機種の1つは、1Gバイトのハードドライブと16Gバイトのソリッドステートドライブを搭載した「Eee PC」で、同社によるとこれにWindows 7を「余裕をもって」稼働させることができるという。
ハードウェアメーカー向けには、Microsoftは「Device Stage」と呼ばれる機能を用意した。デバイスに格納されたマニュアル、サービスへのリンク、コンテンツへのアクセスなどを1箇所で提供するためのものである。
壇上ではMicrosoftは、Windows 7に接続されたNokia製携帯電話を披露した。すべてのコンテンツが自動的に携帯電話上で利用可能となっていた。
また同社は、DivX、H.264、非保護のAACなど、その他多数のオーディオおよびビデオ形式もネイティブサポートする予定であると述べた。
Windows 7は、光センサ、加速度センサ、GPSなどのセンサや、より特殊な種類の入力も、総合的にサポートする。例としてMicrosoftは、カラーキャリブレーションを支援するための分光光度計を搭載した「ThinkPad」を紹介した。
Sinofsky氏はまた、同社はタッチ機能にかなり力を入れているものの、Tablet PCを放棄することはしないと述べた。Ray Ozzie氏は先週TechFlashに対し、Tablet PCは「非常にニッチな」分野であったが、タッチ機能は主流となる可能性があると、Tablet PC愛好家らを憤慨させたに違いない発言をしていた。
Windows 7は一般向けにいつ提供されるのかという問いに対しては、Microsoftは、機能を完備したベータ版を2009年初頭に発表すると述べるにとどまり、それ以上の新しい情報を提供することはなかった。
ただしSinofsky氏は「リリース予定のバージョンはRTM(メーカー向けのリリース)フェーズにある」と述べ、同社がベータ版を1回だけリリースする予定であることを示唆した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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