salesforce.comは、顧客企業が外部向けのウェブサイトをより簡単に構築できる新しい選択肢を提供し、クラウドコンピューティングのサービスを拡大していく。
salesforce.comは、米国時間11月3日にユーザーカンファレンス「Dreamforce 08」において、新サービス「Force.com Sites」を発表した。
salesforce.comのプロダクトマーケティング担当シニアバイスプレジデントであるKendall Collins氏によると、この新サービスは、社内向けの業務アプリケーションを構築する従来のサービス「Force.com」を拡張するもので、社外のユーザーを対象としたウェブサイトの開発とホスティングを行うという。
「こうしたインフラが必要で苦労している人はたくさんいる」とCollins氏は言う。Force.com Sitesを利用することで、salesforce.comの顧客はForce.comに蓄積したデータやアプリケーションを、どのようなウェブサイトにも公開できる。salesforce.comが提供するのは、クラウドベースのインフラのサービスだ。
salesforce.comはこのサービスが、急速に拡大するクラウドコンピューティング市場における、同社のリーチを大いに広げることを望んでいる。ライバルには、Amazon.com、Rackspace Hosting、Microsoftなどがある。Microsoftは先週、Windowsシリーズのクラウドコンピューティングへの拡大版である「Windows Azure」を発表した。
Collins氏はMicrosoftのこの発表を「クラウドコンピューティングに対する妥当性の確認だ」として歓迎しながらも、次のように主張した。AzureによってMicrosoftは「クラウドに複雑さを持ち込んでいる。同社は従来のコンピューティングモデルをそのままクラウドに移しているのだ。そこにはユーザーが管理しなければならない複雑な要素がまだ膨大に存在する。Force.com Sitesなら、顧客は頭を悩ませることなくただちに変更を行い、アップデートすることができる」
Force.com Sitesは現在、開発者に向けたプレビューモードで提供されている。Collins氏によると、一般向け提供は、2009年になる見込みだという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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