Microsoftは米国時間10月23日、Windows Serverサービスの脆弱性について、珍しい定例外のパッチ「MS08-067」を公開した。この脆弱性は、プログラマーがローカルでもリモートでもコードを実行できるようにするremote procedure call(RPC)に関わるものだ。MS08-067の中でMicrosoftは、「この脆弱性が悪用され、ワームとして悪用できるコードが作成される可能性がある」と警告している。「Serverサービスの脆弱性により、リモートでコードが実行される(958644)」というタイトルで発表されたこの脆弱性は、National Vulnerability Databaseに「CVE-2008-4250」として登録されている。
Microsoftはこのパッチに関する深刻度を、「Windows 2000」「Windows XP」「Windows Server 2003」については「緊急」、「Windows Vista」および「Windows Server 2008」については「重要」と評価している。また、プレベータ版として限定公開されている「Windows 7」についても影響があるという。このパッチは「MS06-040」を置き換える。
Microsoftは通常、毎月第2火曜日にセキュリティパッチを発行しており、この日は「Patch Tuesday」とされている。しかし、定例外のパッチに先例がないわけではない。最近では、「GDI の脆弱性により、リモートでコードが実行される(925902)」(2007年4月)、「Vector Markup Language の脆弱性により、リモートでコードが実行される(925486)」(2006年9月)、「Graphics Rendering Engine の脆弱性によりコードが実行される可能性がある(912919)」(2006年1月)などがある。
Microsoftによると、今回の脆弱性に関して、これまでに行われた攻撃は限定的なものでしかないという。
同社は、組織のネットワーク境界外部からの攻撃について、ファイアウォールによってネットワークのリソースを保護できるとしている。
今回の脆弱性を解決するためのパッチは、「Microsoft Update」およびMS08-067のセキュリティ情報ページから入手できる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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