logo

ウェブメディア6人の編集長がIT業界の将来を議論 - (page 7)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

用途に応じてデバイスを使い分ける

林氏:

 先ほどから気になっていたのですが、大野さんがiPhoneを机の上に出されています。iPhoneとか携帯とか、こういうデバイスがパソコンに取って代わるとか言われていますが、みなさんはどう思いますか。

浅井氏:

 昔の話をすると、東芝のGENIOを持っていたことがあります。PHSモジュールを横付けしたPDAです。でも、こうしたガジェット系をあまり長く使い続けることはありません。やはり、外出先で執筆することが多いので、ノートパソコンを使うことになります。

 自分のことを言うのもどうかと思いますが、私はカナ入力なのです。元月刊アスキー編集長の遠藤諭さんが親指シフトでしたが、カナ入力も今では珍しいと思いますよ。入力は速いし、外来語を入力するときの気持ち悪さもありません。こういう人間からすると、そもそも英語のQWERTY配列キーしかないPDAやスマートフォンが使いにくいのです。

 自分の好みは別としても、そこにはセグメントごとに最適なデバイスが存在する、ということは言えると思います。その点、クラウド、iPhone、あるいはAndroidというのは、実はつながっています。iPhoneやAndroidになると、サービスやコンテンツがネットから降ってきます。かつてのインターネットのチープなコンテンツの時代とは全く異なるものが降ってきますので、ここはクラウドとの組み合わせで非常に大きな力になると思います。

林氏:

 電話機を電話って言うのと同じで、私の子供はパソコンやiPod Touchのことをインターネットって呼ぶんですよ。結局、メールとWebにしか使っていないのですから、電話機を電話って呼ぶような感覚で、コンテンツとセットで捉えているようなのです。

浅井氏:

 私の子供は、Wi-Fi(ワイファイ)って言いますね。任天堂のゲーム機だと、「Wi-Fiつないでくれ」と言いますよ。Wi-Fiの向こうにプレーヤがいるんですけどね。

大野:

 私は、こういう仕事をやっていながら、新しいテクノロジにはまったく興味がなくて、基本的に枯れたものが大好きです。あとは、フォーカスがはっきりしているものが好きです。ビジネスの場面で重要視していることですし、自分が使うものも全部そうあって欲しいと思います。パソコンも携帯も米Apple製なんですが、米Appleの製品って、そのあたりがしっかりしていると思っています。

 iPhoneに関して日本語入力の問題が指摘されますが(確かに問題はありますが)、iPhoneを含む携帯でそんなに日本語を入力する必要があるのでしょうか? 自分がどう使っているかというと、「大野さん、これでいいですか」と送られてきた資料に、「OK」とか「NG」って返すだけです。長い文章を打つことはありません。それ以上のことはオフィスに戻ってPCでやるか直接伝えます。iPhoneは作る、編集するというところではなく、チェックして最低限のアクションを起こすところへのフォーカスがしっかりしています。

 クラウドにしても、会社の中のエンジニアに何を期待するかという話も、経営者が会社の個々のパーツごとのフォーカスをはっきりデザインしないと、かかわっている人が不幸になり、会社としても競争力を失ってしまいます。ある時点では、そのボーダーを越えることが競争力につながるかも知れません。しかし、まずはフォーカスをしっかり定めて今使っているIT技術やほかの経営リソースは自社にとってどういう価値を生み出しているのか、どういう価値を期待するのか、といったことをしっかり見直さなければなりません。iPhoneを使って思いました。

林氏:

 iPhoneでYES/NOだけを返すというのは、ツボにはまった使い方ですね。実は先日、ULPC(超低価格PC)のEeePCを買ったのですが、PCと携帯の両方を持って歩いている私自身の使い方の問題もあるのでしょうけれど、デバイスとして中途半端な感じがしています。

大野:

 日本人って、中途半端なモノが大好きだったりしますよね。趣味性があるというか、それはそれで良いことだと思います。

浅井氏:

 適材適所ということで言うと、米国でのBlackBerryなんかは、はまったパターンですね。誰もが持っているっていうのは、我々のような日本人からすると、「なぜなんだ」と思ってしまいますが...。

三輪氏:

 メールとスケジュールをいつでもやれるってのは、欧米人の文化からすると、ドンピシャなんだと思います。

浅井氏:

 アプリケーション・ベンダーは、こぞってBlackBerryにアプリケーションを載せつつあります。iPhoneにも言えますが、結局、外出がちな営業担当者は、何かあるごとにパソコンを開きたくありません。BlackBerryで済めば、その方がいいんです。BlackBerryを営業担当者が持てば、YES!とかNO!とかDONE!とか、現場の情報が全部入ってくるので、マネージャや経営者も状況を把握できます。どちらにとっても便利なので普及しているんじゃないでしょうか。

-PR-企画特集