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ウェブメディア6人の編集長がIT業界の将来を議論 - (page 6)

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クラウドやコンシューマ・サービスがやり甲斐の向上につながる

三輪氏:

 ITproの場合、読者の中核はユーザー企業の情報システム部門で、私たちはその範囲をもう少し広めにとって、コンサルティングやシステム営業にかかわる人達までを含めてITプロフェッショナル向けと言っています。そして技術的な情報から、経営に近いところまでをカバーしようとしています。

 日本のIT業界に元気がない理由の1つを挙げると、仕事の内容が保守運用になっている状況があると思います。世界的に見ると、戦略的IT投資と保守運用コストは5分5分くらいです。ところが、日本だと戦略的IT投資が24%程度しかなく、ほとんどが保守運用に回されています(アクセンチュアの調査より)。IT投資マインドにしても、世界21カ国中でダントツの最下位です(米Gartnerの調査より)。こうした状況ですと、新しいものを作っている感覚が持てなくなる場合が出てくるので、そこから元気がなくなってるのかも知れません。

 実はクラウドというのは、保守運用を無くしてくれるかも知れないという部分で、期待しているところがあるのです。こうした意味でも、ITproはクラウドにフォーカスを当てているのです。

 例えば、今までのデータセンターですと、夜中にシステムが止まった場合、電話がかかってきて、呼び出されて、現地に行かなければなりませんね。そうでなくても、保守契約を守るために、シフト勤務の24時間体制で人材を常駐させていたりします。こうした業務に従事する技術者は、夜中に何をするのでもなく、ただ故障しないように祈っているだけという状況です。

 その点、例えばAmazon.comのEC2ですと(SLAはありませんが)、仕事が定時に終わるのです。ユーザー固有のシステムのために24時間体制で常駐するといった仕事がないのです。1カ月に1回程度、データセンター内を掃除する時に、故障したブレードを差し変えてくる、といった運用イメージです。保守運用の仕事が、クラウドによってラクになるだろうと思います。

三木氏:

 @ITの開発系/プログラミング系のフォーラム(電子会議)で頻繁に話が上がるのは、会社の中にいる開発者がモチベーションを維持できないということです。高く評価されないとか、35歳になると開発をやめて管理職にならなければいけないといった話になります。こういう議論を見ると、相変わらず社内の開発者は難しい立場にある思います。

 社内の仕事が難しい一方、言語を駆使してコンシューマ・サービスを開発する話題は、非常に盛り上がります。開発フォーラムの話題も、自然にこちらへと流れます。社内の開発の話題で盛り上がらないのは残念ですが、それでも開発者の人が興味を持って学びたいと思うことがあるというのは、素晴らしいことです。

 Ruby on Railsにしろ何にしろ、一生懸命に@ITの記事を読んで下さる方がたくさんいらっしゃってすごく嬉しいですし、大切にしたいです。日本の開発者の方々の進化って言うと偉そうな言い方ですけれど、生き方がそこにあるのではないかと思います。

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