MS、「Live Search」利用者にポイントを付与する「SearchPerks!」プログラムを開始

文:Ina Fried(CNET News.com) 翻訳校正:佐藤卓、長谷睦2008年10月02日 12時12分

 自らの検索サービスの利用促進を図りたいMicrosoftは米国時間10月1日、その最新の取り組みとして「SearchPerks!」という名のサービスを開始した。Microsoftの検索エンジンを利用したユーザーにはポイントが与えられ、そのポイントを後で商品と交換できるというものだ。

 利用状況を追跡する小さなプログラムをダウンロードすることに同意してインストールしたユーザーは、Microsoftの「Live Search」で検索するたびに「チケット」を1枚受け取る(ただし、1日25枚までという上限がある)。このプログラムは2009年4月15日まで続けられ、その後ユーザーは自分が得たチケットを「精算」し、商品と引き替えるかチャリティに寄付することができる(注:参加者は100万人限定で、2008年12月31日までに登録する必要がある。また、対象となるのは米国内在住者のみ)。

 これは、Microsoftが続けてきた報奨金プロジェクトの最新例で、「Live Search Club」や「Search and Give」、5月に開始された「Live Search Cashback」などのプログラムに続くものだ。

 ただし、SearchPerks!の場合は、Microsoftの検索エンジンを使うこと以外にも要件がある。少なくとも今のところは、Microsoftのブラウザ(「Internet Explorer 6.0」以降)および「Windows」搭載PCを使わないとプログラムに参加できないのだ。もっとも、Microsoftによれば、この2つの要件については今後変更の余地がないわけではないという。

 「現時点では、SearchPerks!は限定的なプロモーションだが、ユーザーの希望に応じて、このプロモーションの利用要件を他のブラウザやオペレーティングシステムにまで拡大する余地は残している」とMicrosoftは語っている。

 だが、より大きな問題として、そもそもLive Searchを利用してもらうためにMicrosoftがこうした仕掛けを次々と考え出さなくてはいけないということがいったい何を物語っているのか、という疑問が浮かび上がる。もちろん、数々のプロモーションにもかかわらず、Microsoftが検索市場のシェアをGoogleから奪うのに苦労し続けているということは言うまでもない。調査会社のcomScoreが9月18日に公開した最新の調査結果によると、8月の米国の検索エンジン市場では、Googleがシェアを63%に伸ばす一方、YahooとMicrosoftはどちらもシェアをわずかに落とし、Yahooが19.6%、Microsoftが8.3%だった。

 Live Search担当のシニアディレクター、Frederick Savoye氏は取材に対し、一連の新しいビジネスモデル(こうした利用推進プログラムのMicrosoft的表現)は3本柱の戦略の1つに過ぎないと語った。その戦略には、Microsoftが「主要なタスクの簡略化」と呼ぶ、コア検索と垂直検索の継続的な改良が含まれる。

 Microsoftが一連の利用推進プログラムで手にした成果は、今のところまちまちだ。たとえば、Live Search Clubでは、当初は利用者が増加したものの、利用者数の増減は報奨金の額に直接左右されているらしいことがわかった。一方、Live Search Cashbackでは、一部の広告主でLive Searchからの訪問者による購入が増えたとMicrosoftは述べている。とくにeBayは、Live Search CashbackのおかげでLive Search経由での購買額が50%増加しており、Microsoftによれば、従来の検索に比べて大幅に高いコンバージョンレート(サイト訪問者数に対する商品購入者数の割合)を記録しているという。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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