2008年初頭、Schmidt氏はYouTubeで収益をあげることがGoogleの最優先事項の1つであると述べていたが、9月17日の会見では、この件についての同氏の発言内容は落ち着いたものだった。
Schmidt氏は「ビジネスでは耐え忍ぶときもあれば、非常に厳しい状況に立たされるときもある。当社には、真に革新的なものへの試みと投資を行うための多くの時間がある」と語った。同氏は以前、YouTubeの収益戦略の成功を、至高の目標を意味する「聖杯」に例えた。
GoogleはYouTubeの広告収入の増加のためにさまざまな戦略をとっている。オーバーレイ広告、動画の周辺に置くインザクロム広告、動画の再生前後に表示されるプリロール広告とポストロール広告などだ。また、コンテンツクリエーターと契約し、著作権所有者の許可なく投稿される動画の広告収入の一部をコンテンツクリエーターに配分している。
Googleの共同創立者のSergey Brin氏も、YouTubeの進歩に満足している。
「Googleは全体として、利益を生むまでにしばらく時間がかかった。成長はしていたが、創業当時はそのスピードは緩やかなものだった。YouTubeが利益を生み出す方式には特筆すべきものがあり、急速に成長している」(Brin氏)
Androidを搭載する携帯電話が9月23日に発表予定だ。共同創立者のLarry Page氏は、自身のAndroid携帯を少し見せてくれた。最初のモデルは分厚いデザインだが、Googleは楽観的だ。
Brin氏は「Androidの市場評価についても心配はしていない」と述べる。Android携帯は発売前にすでに業界を手助けしたと同氏は考えている。「Androidの別の効果は、NokiaのSymbianに関する発表に関係している。NokiaはSymbianをオープンソース化する予定だ。当社の観点からも、またオープン化の一般的な傾向から見ても、これはすでに進歩だといえる」
Androidはオープンソースソフトウェアであるため、誰でも無料で利用でき、コードを改変することもできる。「他にも当社と提携せずにAndroidのコードを使用して携帯電話を製造する企業がでてくるだろう」(Brin氏)
携帯電話のOSに多額の投資を行うのは、モバイルウェブを普及させるためだ。
「インターネットが広く利用できるようになれば、それはGoogleにとってよいことだ。当社は、Android、優れたブラウザ、電力線ブロードバンドなどの代替ブロードバンドプロバイダー、赤道衛星システムO3bに投資している」とBrin氏は述べる。インターネットへのアクセスの改善は、「Googleの使命の中心」だ。
携帯電話が普及している日本のような地域では、検索も好調だ。「優れた性能の携帯電話があれば、検索の回数は20倍に増加する」(Page氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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