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作品は「コピーされてなんぼ」の世界へ--ニコ動流著作権システム「ニコニ・コモンズ」 - (page 4)

永井美智子(編集部)2008年09月17日 17時30分
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――現在のニコニ・コモンズに足りない機能は何ですか。

伊織:直近の問題として、投稿された作品に対してコメントを言う場がないんですよね。自分が投稿した作品がどのように評価されているかが分からないので、なかなかモチベーションが上がらない、ということがあるかもしれません。

 また、「自分は音楽が得意だけれども絵は苦手だ」という人がいたときに、コラボレーションを募る機能がきちんと存在していないので、そういう支援機能も必要だと思っています。

 ほかにも、作品が増えてきたときに埋もれてしまう作品をどう表に出すかといった点や、音楽や動画の視聴機能がない点が課題ですね。

――有料化への道のりは。

伊織:具体的な方法は検討中ですが、少なくとも運営費は自前でまかなわないといけないので(苦笑)、何らかの形で素材販売をしていくとか、サイトの吸引力を高めて広告を掲載するといったことを考えています。素材販売については、コンテンツプロバイダの方から素材をいただいて、販売管理手数料を頂くということもあるかと思います。

 なるべく早くやりたいんですが、年内に実現するかどうか、というところですね。ダウンロード素材として販売したときにライセンスをどう考えるかという課題があります。有償ダウンロード後に利用可能な範囲が狭くなるようなことがあると使いづらいと思いますので、有償コンテンツの場合は利用条件の変更について制限をかけるといったような変更も必要かなと思っています。

――他社サイトとの連携はどのように実現するのですか。

大橋:お互いサイトが紐付いていることを視覚的に表示できるようにしようと思っています。APIを提供する形ですがこれからですね。ただ、年内にはリリースしたいと思っています。

木野瀬:実はAPIも今回のリリースのときに落とした機能の1つです。例えばニコニ・コモンズに対応予定のイラスト投稿サイトの「pixiv」内でニコニ・コモンズの登録作品であるかどうかがわかるとか、逆にニコニ・コモンズ内でpixivに投稿されている作品かどうかがわかるというものを考えています。

伊織:対応サイトにも、サイトの見せ方も含めた追加実装をお願いする必要があります。単にAPIを渡して終わりというわけではなく、双方できちんと作っていかないとうまくいかないと思っています。

――ニコニ・コモンズの将来像をどう考えていますか。

伊織:作品にライセンスが付与されて、ほかの人が安心して使える状態になっており、その作品を利用したりコラボレーションしたりということがきちんと起きている状態というのが1つあると思います。

 その中で、オリジナルの良いクリエイターが出てきて、ニコニ・コモンズをステップに世に出て行くというようなことが実現できれば、我々としてもやっている意味があります。良い作品がいろいろ出てくるほうが楽しいので(笑)、早く良いクリエイターが出てきて欲しいなと思っています。

木野瀬:3年後に、「3年前にこの作品が盛り上がってたけど、いままた盛り上がってお祭りになる」というようなリバイバルが実現できればいいなと思っています。そこで重要なのが、作品がずっと継続して存在し続けているということだと思っていますので、途中で消えてしまったり、どこかに行ってしまったりしないように、ずっとユーザーが同じ場所で作品を見られて、使いたいときに自由に使えるようになっていればいいなと思いますね。

伊織:著作権は(一般人が手軽に使える)登録制度がないので、実際に誰の作品なのかがよくわからない、ということがあります。ニコニ・コモンズに登録することで、ある程度、いつだれが世の中に公開した作品なのかがわかりますので、一種のデータベースとして使ってもらえればいいかなと思います。

ニコニ・コモンズで配布された「GIRL NEXT DOOR」の公式素材を使って作られた動画の例。福田首相の辞任会見に見立て、パロディ化している

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