ソニーは9月9日、VAIO初の本格的な写真編集を備えたフォト専用PCや、Blu-ray Disc対応ドライブ搭載モデルなど、AVを機軸に機能と性能を進化させた「VAIO」6シリーズ計16機種を、9月13日から順次発売すると発表した。
発売されるのは、18.4型のフルHD液晶ディスプレイを搭載したノートPC「type A」、25.5型大画面液晶ディスプレイと新開発スピーカーを搭載した一体型ボードPC「type R」、イルミネーションLEDやタッチセンサー搭載のプライベートノートPC「type C」、大画面フルHD液晶ディスプレイを搭載したスリムボードPC「type L」、省スペースとスリムなデザインを実現したボードPC「type J」となる。
type A、type Rでは、データ容量の大きいRAWデータ編集などに対応した「フォトエディション」と動画編集に特化した「ビデオエディション」をラインアップ。
フォトエディションは、画像データの取り込みから加工、印刷、保存まで一連の作業をサポートするほか、Adobe RGB色域カバー率の高い(type Aは100%、type Rは96%)液晶ディスプレイを採用。ハード、ソフトともに画像処理環境を整えた。さらにICCプロファイルを内蔵することにより、カラーマネジメントにも対応する。
一方「ビデオエディション」には「Adobe Premiere Elements 4」、「Adobe Premiere Pro CS3」、「VAIO Edit Components」などプロ仕様の動画編集ソフトウェアを同梱する(同梱ソフトは製品によって異なる)。各機種の特徴は以下のとおり。
type Aは、18.4型フルHD液晶ディスプレイを搭載した大画面ノートPC。ツインサテライトスピーカーとバスレフ型サブウーファーを内蔵し、2.1ch再生機能を備える。
フォトエディションモデル「VGC-AW70B/Q」は、デジタル一眼レフカメラ「α」との一体感を意識し、パームレストにαと同素材のエラストマーを用いた。
また、HDD/SSDのハイブリッドディスクによるにRAID構成が可能なため、大容量と速さを両立し、データ容量の大きい高画質の静止画編集、保存がストレスなく行えるという。
ビデオエディションモデル「VGC-AW50DB/H」のディスプレイには、リッチカラー対応のクリアブラック液晶を採用。動画編集ソフトウェア「Adobe Premiere Elements 4」と「VAIO Edit Components」を同梱する。
本体には地上デジタルチューナーを2基装備したダブルチューナー仕様で、Blu-ray Discドライブも搭載している。
発売はフォトエディションモデル、ビデオエディションモデルともに9月20日。価格はオープンだが、市場推定価格はフォトエディションモデルが32万円前後、ビデオエディションモデルが30万円前後となる。
type Rは、従来の「type R master」をスリムな一体型ボードPCに凝縮した新モデル。インテル Core 2 QuadプロセッサやグラフィックアクセラレーターNVIDIA Geforce 9600M GTを搭載したVAIO最高峰の性能で、動画編集や静止画加工をストレスなくできるとのことだ。
Adobe RGBカバー率96%の25.5型フルHD対応の大画面液晶ディスプレイ、Blu-ray Discドライブに加え、新開発のスリムスピーカーとダイナミクスウーファーを装備。フルデジタルアンプS-Masterを搭載するなど、プライベートシアターとしての性能を備えた。
フォトエディションモデル「VGC-RT70D」には、写真編集ソフトウェア「Adobe Photoshop Lightroom 2」と「Adobe Photoshop Elements 6」を搭載。蛍光灯の映りこみを抑えるアンチグレア液晶に加え、同梱されている専用ディスプレイフードを使用することで、視認性のよい編集環境を提供する。
ビデオエディションモデル「VGC-RT50」は、プロレベルの編集環境を実現する動画編集ソフトウェア「Adobe Premiere Pro CS3」を搭載。「VAIO Movie Story」や「Click to Disc/Click to Disc Editor」などの対応アプリケーションで動画変換を高速化し、編集作業を短縮化できる。また、ハイビジョン放送の長時間録画や快適な視聴が可能だ。
発売は、フォトエディションモデルが9月20日、ビデオエディションモデルが11月上旬の予定。価格はオープンだが、市場推定価格はフォトエディションモデルが35万円前後、ビデオエディションモデルが40万円前後となる。
type Cは、やわらかな曲線と光沢感ある外装を施した14.1型ワイド液晶搭載のノートPC。液晶ディスプレイにトリムを設け、アイソレーションキーボードを搭載したことで、女性の長い爪でも画面の開閉や打鍵を行いやすいデザインとした。
VAIO本体に触れた時や天板の開閉、電源オン/オフなどさまざまな操作に対し、イルミネーションLEDの色と光のパターンが反応する仕組み。本体にはタッチセンサーを搭載し、AV鑑賞の際に感覚的に操作できる。
さらに楽曲を解析し、ジャンルやシチュエーションごとに分類する「12音解析技術」により、ムードやシチュエーションにあわせて音楽を光で演出して楽しめる。
ボディカラーは、ピュアホワイト、ラグジュアリーピンク、アーバンブラック、ブレイジングレッドの4色。店頭販売モデルでは、ラグジュアリーピンクとアーバンブラック、ブレイジングレッドにケースが同梱されるが、オプションとして筺体のカラーイメージやデザインに合わせたキャリングケース、マウス、マウスパッドを用意した。
発売は9月13日。価格はオープンだが、市場推定価格はケース同梱のラグジュアリーピンク、アーバンブラック、ブレイジングレッドの各モデルが16万5000円前後、ピュアホワイトが16万円前後となる。
type Lは、ワイドな液晶ディスプレイと地上デジタルダブルチューナー、Blu-ray Discドライブを搭載したボードPC。
NVIDIA GeForce 9300M GS GPUを搭載した24型ワイドモデル「VGC-LV70DB」と、インテル X4500HDを搭載した24型ワイドモデル「VGC-LV50DB」、インテル X4500HD搭載の20.1型ワイドモデル「VGC-LN70DB」、インテル X4500HDおよびDVDスーパーマルチドライブ搭載の20.1型ワイドモデル「VGC-LN50DB」の4機種をそろえる。
本体は、24型液晶ディスプレイ搭載機でも奥行き約17.5cmとスリムで、画面下部にキーボードを収納できる省スペースデザインとした。
液晶画面はマイナス5度からプラス20度まで自在に角度調節が可能で、近距離でのPC操作や離れてのテレビ視聴など、用途合わせて調整ができるほか、壁掛け設置にも対応している。
VGC-LV70DBとLN70DBには、地上デジタルダブルチューナーを搭載し、2番組同時録画が可能。また、VGC-LN50DBを除く3機種にはBlu-ray Discドライブを搭載し、映画などのパッケージメディアの視聴に加え、地上デジタル放送をオリジナル画質で約6時間録画できる。
さらに、VGC-LV70DBにはHDMI入力端子を搭載し、PLAYSTATION 3などHDMI出力搭載機器を接続するなど、PC電源オフ時でもディスプレイモニターとして使用可能とした。
発売は、VGC-LV70DBとVGC-LN70DBが11月上旬、VGC-LV50DBが9月20日、VGC-LN50DBが9月13日の予定。価格はオープンだが、市場推定価格はVGC-LV70DBが28万円前後、VGC-LV50DBが25万円前後、VGC-LN70DBが24万円前後、VGC-LN50DBが25万円前後となる。
なお、type Lでは、9月13日に15.4型液晶ディスプレイを搭載した「VGC-LJ53B/W」も発売する。市場推定価格は16万円前後の見込みだ。
type Jは、ノートPCよりも省スペース設置が可能な、奥行き約15.7cmのボードPC。20.1型(1680×1050ドット)の高精細液晶ディスプレイにより、インターネットブラウザを2画面同時表示するなど、複数画面を開いても操作できる。
本体に収納できる薄型キーボードは、爪がひっかかりづらいアイソレーションキーボードで、数字入力に便利な10キーも搭載した。ボディカラーはシルバーとピンクの2色。
デュアルコアCPUと2Gバイトのメモリを内蔵し、写真やビデオ管理のための「PMB(Picture Motion Browser)」や、簡単にムービー作成ができる 「VAIO Movie Story」、簡単DVD作成の「Click to Disc」などのソフトウェアを搭載した。
発売は9月20日。価格はオープンだが、市場推定価格は15万円前後。シルバーモデルはMicrosoft Office Personal 2007なしのモデルも用意し、13万円前後となる。
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