Hewlett-Packard(HP)が、ノートPC販売の好調な伸びにけん引され、2008年会計年度第3四半期(5〜7月)決算で金融アナリストの予測を上回る利益を計上した。
HPは米国時間8月19日、第3四半期決算を発表し、非GAAP(会計原則)ベースで特別費用を除いた利益が22億ドル(1株当たり86セント)になったことを明らかにした。事前のアナリスト予測では、利益は1株当たり83セントとなっていた。今期の利益は、前年同期の19億ドル(1株当たり71セント)と比べて14%増加している。
事前にはいくつか懸念材料があり、西側諸国ではPCの需要が鈍化している上に、ドル高傾向に動きつつあることから、HPは2008年のピークをすでに迎えてしまった可能性があるとの発表もあった。しかし、HPは今後の業績見通しについて、第4四半期の売上高を302〜303億ドル、1株当たり利益を95〜97セントと予測している。これらの数字に、Electronic Data Systems(EDS)の買収関連費用は含まれていない。
HPの会長兼最高経営責任者(CEO)を務めるMark Hurd氏は、米国や世界全体でPCの需要が減少傾向にあると見ているかどうかという、記者から繰り返される質問には答えず、「われわれは、第2四半期から第3四半期において、さほど大きな変化を確認していない」とだけ述べた。
HPの売り上げの約30%は、米国で達成されている。しかしHurd氏は、世界市場に働く特別な力学について話すのを避けた。話がHPの成長機会の話に及ぶと、同氏は欧州を「(好調な国と低調な国が)入り交じっている状態」と表現し、アジアにも市場としての強さがあると述べた。
いずれにしろ、HPの事業部門はそのすべてにおいて、第3四半期の売り上げを伸ばしている。ノートPCおよびデスクトップPCの販売を手がけるPersonal Systems Group部門は同四半期、売上高を前年同期から15%伸ばした。ノートPCだけで見ると、売上高は前年同期から26%増加しており、HPはPC販売で世界全体の首位を保っている。
以前ほど人々が写真や文書を印刷しなくなった今、世界市場で厳しい戦いを強いられているImaging and Printing Group部門は、好調と不調が混在する結果となった。売上高は前年同期から3%増加したが、消費者向けハードウェア(プリンタ、カメラ、その他)の売り上げは14%減少した。しかし、インクやトナーカートリッジなどの消耗品については、同じくこの1年で11%売り上げが増加している。
ソフトウェアおよびサーバの売り上げも、HPの業績を後押しするのに貢献した。ブレードサーバの売上高は前年同期から66%増加し、ソフトウェアは同じく29%成長して売上高7億8100万ドルを達成した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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