Time Warnerが、子会社であるAOLのプロバイダー部門とメディア部門を2009年に分割する予定であることを、Time Warnerの最高経営責任者(CEO)、Jeff Bewkes氏が米国時間8月6日、同社の第2四半期(6月末締め)決算報告書で認めた。
AOLの分割が近い時期に行われることをBewkes氏が認めたのは今回が初めてだが、Bewkes氏は2008年に入ってから分割をほのめかす発言をしており、それ以来この話は大きく広まっていた。さらに、Bewkes氏自身はこれまで言及していないものの、一部の観測筋は近い将来、Time WarnerがAOLそのものを切り離すのではないかと予想している。その場合、Time Warnerはより大手のオンライン広告企業にAOLを売却するのではないかとみられている。
オンラインサービスからメディア企業に転換したAOLだが、この第2四半期の業績はまたもや振るわず、総売上は前年同期比16%減の10億5700万ドルだった。広告収入は2%増の800万ドル(ただし、AOLが所有するサイトのディスプレイ広告収入は減少)となったもの、苦境にあるプロバイダー事業の損失を埋め合わせるほどには、同社の広告事業は成長していない。
かつて米国最大のプロバイダーだったAOLは、この第2四半期だけで60万4000人の加入者を失った。前年同期比では280万人の減少で、残る加入者は810万人となっている。同社は6月末にダイヤルアップサービス料金を値上げしたが、同部門の売り上げは前年同期比で2億ドル(前年同期比で29%のダウン)減少している。
その結果、営業利益は前年同期比36%減の2億3000万ドルとなった。
AOLのプロバイダー事業については、インターネットプロバイダーのEarthLinkが買収に興味を示すのではないか、との報道も出ている。
一方、5月にTime Warnerから分離したケーブルテレビ企業のTime Warner Cableは、7%増の売り上げを記録しており、売り上げが減少したのはテレビのペイパービュー事業のみだった。同社CEOのGlenn Britt氏は報告書の中で、ケーブルテレビ、高速インターネット接続、電話サービスをセットで提供する「トリプルプレイ」サービスの加入者純増数が21万4000件に達したことを明らかにしている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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