今回のコラムでは、弊社視聴率サービスの 6月データの集計も終わり、ちょうど一年も半分を経過したので、半年前の数値(2008年 1月度)との比較をしてみたい。比較データの季節は冬。気分だけでもデータを眺めつつ涼しくなりたい。急上昇ランキングベスト5は、下記である。
■対6ヶ月前での急上昇ランキング ベスト5
ドメイン | 利用者数(単位:千人) | 伸び率(%) | 内容 |
---|---|---|---|
toto-dream.com | 1,212 | 307 | totoオフィシャルサイト |
heiwaboke.net | 1,326 | 291 | Peaceful japonica |
pex.jp | 707 | 213 | PeXポイント交換サービス |
lasana.net | 875 | 199 | ラサーナ |
otsuka-plus1.com | 865 | 186 | SOYJOYバラエティーセット |
最大の伸び率を示したのが、「totoオフィシャルサイト(伸び率307%)」である。冬はJリーグがシーズンオフのため、このサイトの急上昇の原因はSeasonally(季節変動)で、開幕前後に大きく変動している。ちなみに、1月時点の訪問者は、298千人であった。
2位の「Peaceful japonica(伸び率291%)」は、2ちゃんねるビューア『うんかー02』を公開しているサイトである。1月の初登場(339千人)以来、急激に訪問者を伸ばした。IT文化の一形態であり、日本独特の大規模掲示板サイト2ちゃんねる、そしてそれにまつわる周辺サービスは、まだまだ健在のようだ。
3位の「PeXポイント交換サービス」は、各種ポイントサイト(ECナビやライフマイル等)で獲得したポイントを一つにまとめて、好みのサービスや現金、電子マネー、マイレージに交換できるサイト。今年に入ってから順調に成長しているサイトである。
続いて4位、5位はキャンペーンにより急上昇した。4位の「ラサーナ」は、女性向けヘアケア商品のキャンペーンを行い、 5位の大塚製薬ショッピングサイトでは、「SOYJOYバラエティーセット」の告知ページが上がっている。
また、ランキング外で気になる急上昇ドメインは、6位だった「日刊サイゾー(伸び率179%)」と、7位の「北海道ブログ チャンネル北国tv(伸び率139%)」である。日刊サイゾーは、1999年に創刊された月刊総合情報誌「サイゾー」のニュースブログで、月刊誌では実現できなかった鮮度の高い情報を日々提供している。チャンネル北国tvは、北海道のグルメ・遊び・観光・生活・歴史・文化などの情報を発信する北海道情報ガイド。この 2つのサイトも1月以降急激に伸びている。
なお、1月以降の急激な伸びが確認できるグラフを用意した。是非上記で取り上げたサイトのトレンドグラフ(時系列グラフ)も参照いただきたい。ユーザーに支持され、急成長を遂げているこれらのサイトは、要注目である。
■初登場のサイト 注目はこの2サイト
次に、2月以降に弊社サービスNetViewに初登場し、利用者を集めているサイト上位2サイトを紹介したい。
ドメイン | 利用者数(単位:千人) | 内容 |
---|---|---|
voiceport.jp | 2,741 | ボイスポート |
maruta.be | 1,133 | べんりなブログ:MARUTA |
既に270万人を超えているのは、ボイスポート(アンケートサイト)である。弊社月間データでは、5月に初登場したこちらのサイトは、2つのアンケートサービスサイトを統合した会員サイトである。旧インフォプラントの会員サイト「mpack」と旧インタースコープの会員サイト「スコープNet」がサービス統合し、新しいサイト『ボイスポート』を構築した。
また、3月に初登場し、既に100万人を集めているのが「べんりなブログ:MARUTA」である。通常のブログのように、カテゴリーやテンプレートはもちろんのこと、グループ間(同じブログを複数人)でシェアする際に便利な機能を自社開発し備えているのが特徴だ。グループ全員が書き込みでき、ブログが更新されればグループ全員にメールで通知される。この機能により、仲間同士でブログをつくったり、サークル単位での利用も可能となるために注目を集めているのかもしれない。
■半期視聴率トレンド統括 - CGMの勢いは衰えず -
今回半期の状況をみて来た。興味深かったのは、いままで個人日記として主に活用されていたブログに、それぞれ特徴のある価値を付けたサイト「北海道ブログ チャンネル北国tv」や「べんりなブログ:MARUTA」である。
北海道ブログは、個人ブログを集約し、ご当地情報サイトとして運営されているし、べんりなブログ:MARUTAでは、パーソナル向けだったブログを、グループ間での使い勝手に特徴を持つ。また、両サイトともブログにてアフィリエイトを行っているユーザーも目立った。アフィリエイターに支持されていることも人気の一因かも知れない。
この半期を統括すると、紹介したような独特の特徴を持つ CGMサービスが伸びてきたり、今も成長を続けるYoutube やニコニコ動画といった動画サイトもあり、今年もCGM の勢いが衰える兆しはない。次はこのジャンルでどんなサービスが登場するか非常に楽しみである。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」