米Yahooの株価は、米国時間7月29日午前の取引時間中に、物言う株主であるT. Boone Pickens氏が、取得していた1000万株すべてを失望売りしたとの、San Francisco Chronicleの報道を受けて、1株あたり20ドルを下回る安値に売り込まれた。
ついに29日午前の取引時間中には、Yahooの株価は19.71ドルまで下がり、Microsoftが1株31ドルの提示額での買収案を発表する前日に付けていた19.18ドルに肉薄する展開となった。その後、Microsoftは1株33ドルまで買収提示額を引き上げたものの、この買収案は拒否されて、終わりを迎えている。
Pickens氏は、アクティビスト投資家のCarl Icahn氏が、Microsoftからの買収提案を受け入れるよう、Yahooに対して圧力をかけるべく、委任状争奪戦を仕かけるとの発表を受けて、5月に何百万株ものYahoo株式を買い進め始めた。しかしながら、Icahn氏は先週、(委任状争奪戦で)Yahooとの和解に至っている。
参加していたChronicleの論説委員会の席で、Pickens氏は「Yahooのマネージメントは悲惨なものだったと考えている」と述べたと伝えられている。
Pickens氏は、Chronicleに対して、もはやYahooとMicrosoftの両社による交渉を、のんびりと構えて待つことなどできなくなったので、損失を抱えたままYahoo株の見切り売りに至ったと語ったようだ。今回の報道は、どれほどの損失を被ってしまったのかに関して、Pickens氏は明らかにしようとしなかったと伝えている。
Yahooの年次株主総会は、8月1日に予定されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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