Luiの楽しみ方のひとつには、Windows Media Playerなどを利用して、サーバーに格納されている動画ファイルをPCリモーターから再生させることもある。画質モードにはPCモードとMovieモードの2種類があり、前者が操作レスポンスと文字や写真などの画質を優先するモードで、後者が動画のコマ落ちや音の途切れを抑えるモードだ。動画を見る場合はMovieモード、それ以外の場合はPCモードにしておけばよいだろう。
実際に見てみた感想では、こちらもVGAクラスの動画なら無線LAN経由でも画質の劣化はあまり気にならないレベルであった。ただし、DVDやブルーレイなどをサーバーの光学ドライブに入れると、著作権保護のためPCリモーターとの接続が切断されてしまうので、DVDをPCリモーターで楽しむことはできないので注意したい。
PCリモーターのもうひとつの機能がファイル転送だ。PCリモーターはHDDを搭載していないが、SDメモリーカードスロットとCFカードスロットは装備している。ファイル転送機能では、サーバーのHDDとPCリモーターのメモリーカードスロットに装着したメモリーカードとの間で、自由にファイルの転送が可能である。
たとえば、朝一からの会議のために自宅のPCで夜中まで作業していたのに、最新ファイルをUSBメモリーにコピーし忘れた! というような経験はないだろうか。そんな時でも、このファイル転送機能を使えば手持ちのSDメモリーカードなどにサーバーのファイルをいつでもコピーできる。
SOHOや個人事務所で使う場合は、さらに実用的だ。たとえば自分の場合、先日打ち合わせの流れの中で、昨年やった仕事のデータを参照する必要が出てしまった。直近であればノートPCにデータがあったが、1年前のデータとなるとすでに外付けのバックアップ用HDDにデータを移してしまっていた。このときは結局打ち合わせの中に参照できず、帰宅後にメールで送るしかなかったのだが、Luiのようなシステムがあればもっとスムーズだったはずだ。
ほかにも、まったく別の用途、たとえばお盆で実家へ帰省したときなどに、家族と話していて「あのときのデジカメ画像を両親に見せてあげたい」と思うこともあるだろう。事前に準備していなければあきらめるところだが、Luiがあれば画像をメモリーカード経由でコピーして渡すこともできる。
逆に、SDメモリーカードの中にあるデジカメの撮影画像を、ホームサーバPCのHDDにアップロードすることもできるので、画像のバックアップ用途にも適している。ノートPCではHDD容量に制限があるし、1,000万画素を超えるデジタル一眼レフカメラの場合、画像ファイルの容量も膨大だ。大容量のWebストレージを利用していると毎月の契約料がかかってしまうが、Luiならそんな心配もない。
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