ソーシャルネットワーキングサイト(SNS)のMySpaceが、Googleのブラウザ機能拡張「Google Gears」を採用して、サイトの使い勝手を高めたと発表した。
MySpaceのエンジニアリング担当シニアバイスプレジデントAllen Hurff氏が米国時間5月28日、サンフランシスコで開催中のカンファレンス「Google I/O」に出席して語ったところによると、MySpaceユーザーは次に自分のメールボックスを見たときに、Google Gearsをインストールするよう勧められるという。「今日からすべてのユーザーが利用できる」とHurff氏は話している。
Gearsをインストールすると、特定の語でメールボックス内を検索する、メッセージを並べ替えて、たとえば未読メールを先頭に表示する、といったことが素早くできるようになるという。
Gearsはオープンソースのプラグインで、ブラウザに数多くの役立つ機能を追加して、高機能なソフトウェアを動作させやすい環境にするというものだ。Gearsはこれまでのところあまり普及していないが、MySpaceによる採用はGearsにとって大きな影響を与えるはずだ。さらにGoogleは、Gearsがウェブページ記述用の新しい標準「HTML 5」に及ぼす影響によっても、このプロジェクトの成功度が測られると考えている。
MySpaceへの導入例において有益なGearsの機能の1つに、ローカルマシンにデータをキャッシュし、クライアントの高速化を図るオフロード処理機能がある。また、複数のスレッドを同時進行させられる機能も有用だが、これはつまり、ガムを噛みながら歩くようなものだ。MySpaceでは、コンピュータがテキストをインデックス化しながら、ユーザーインターフェース要素をブラウザ画面に描画する、といったことが可能になると、Hurff氏は説明している。
なお、Googleは28日、同プロジェクトの名称をGoogle Gearsから単に「Gears」に変更すると発表した。
GoogleのソフトウェアエンジニアChris Prince氏は、ブログへの投稿で次のように書いている。「われわれは、GearsがGoogleだけのものではないことをはっきりさせようとした。Gearsは、すべての人にウェブプラットフォームの機能向上に関与してもらう手段の1つと考えている」
Googleはまた、Gearsでサポートするブラウザの種類を拡大すると発表した。
「現在われわれは、『Firefox 3』と『Safari』のサポートに取り組んでいる。また『Opera』もGearsをデスクトップ版とモバイル版の両方でサポートしようと取り組んでいる」と、Prince氏は述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」