ウェブアプリケーションスイートプロバイダーのZohoは米国時間8月21日、同社のオンラインワードプロセッサ「Zoho Writer」とGoogle Gearsを統合することにより、同アプリケーションに「Go Offline(オフラインにする)」ボタンを追加したと発表した。同社は、今後もより多くのウェブアプリケーションスイートにオフライン機能を追加し、Google Gearsオープンソースプロジェクトに貢献するとしている。
Zoho Writerはその第1弾だ。しかし、同アプリのオフライン機能には制約がある。現在、同アプリのユーザーがオフライン状態で行えるのは、最高15件の文書の閲覧に限られている。しかし、Zohoは向こう数週間以内に、オンラインに戻る前に文書を編集できるようにする。
従来、ウェブアプリケーションやデータはオフラインでは利用できなかった。その点が、長年オンラインアプリケーションにとって最大の課題の1つだった。
Google Gears(現在はベータ版)は、FirefoxとInternet Explorer用のプラグインである。ブラウザに小型データベースをインストールし、ローカルにデータを保存可能にする。そしてユーザーがオンラインに戻ると、データがアップデートされる仕組みになっている。
ただ、このGoogle Gearsを利用するためには、開発者らは自分たちのアプリケーションを作り直す必要がある。Googleは5月にGoogle Gearsを発表した際、Google Gearsを利用すれば、同社のRSSリーダーである「Google Reader」をオフラインで利用できると述べた。
しかし、Google Gearsだけがウェブアプリケーションをオフラインで利用する唯一の手段というわけではない。かつてApolloと呼ばれていたAdobe Integrated Runtime(AIR)もGoogle Gearsと同様のプラグインであり、AIRを利用することによりウェブアプリケーションをデスクトップアプリケーションのように利用できる。AIRも現在はベータ版だが、バージョン1.0が2008年第1四半期にリリースされる予定だ。
また、別のウェブオフィススイートThinkFreeも、2007年に入ってリリースされたプレミアム版からオフライン機能が追加された。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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