結局、Twitterの本社には知的生命体が生息していることが判明した。一安心だ。
長期にわたる沈黙を破って、Twitterは米国時間5月22日、サービスに影響を与えている度重なる障害と同社がそれを解決するために何をする計画なのかについて説明する詳細な記事を自社のブログに発表した。
これまでTwitterは丁寧な懇願や一般大衆からの扇動に至るまで、あらゆるものに対して結局のところ鈍感だった。何があってもTwitterの関係者はTwitterユーザーと対話しようという気がないのではないかと思われた。
しかし、ひょっとするとようやく膨大な額の出資を手にする見込みが得られたため、経営陣は心を入れ替えたのかもしれない。これまでTwitterの関係者は、サービス障害が発生するたびにじっと息をひそめて身を隠していた。残念ながら、Twitterのサービス障害はあまりに定期的に発生するので数週間前からニュースにさえならなくなっている。
その理由が何であるにせよTwitterは態度を改める決心をし、システムのスケーラビリティの構築が進行しているのは朗報である。一方あまり良いニュースといえないのは、Twitterは大規模な作業にようやく手を付け始めたばかりだということだ。
Twitterは根本的にはメッセージングシステムである。しかし、Twitterはメッセージングシステムとして構築されているわけではない。便宜的な理由からTwitterはどちらかというとコンテンツマネージメントシステムに適したテクノロジと業務方式でもって構築されている。過去1年半にわたって、われわれは自社のシステムにできる限りメッセージングシステムに近い動作をさせるよう努力してきたが、そのために非常に複雑で予測不可能なシステムとなってしまった。緊急事態に陥ったときには、多くの場合、現在のアーキテクチャ内で相互に依存しているウェブをナビゲートできるように機器類を追加していくことがわれわれにとって最初の手段になる。しかし、これは明らかに最適ではない。
意味:われわれにはやるべき多くの作業が控えている。サービスがどのようなものか、またどのようなものになりうるかについての戦略的な構想に欠陥があったため、Twitterのシステムに弱点が生まれてしまった。
われわれが進むべき方向は、既存のシステムのコンポーネントを1つずつ置き換え、Twitterの成長によって出現した必要性に合わせて設計されたパーツにすべて交換することである。そのような必要性のうちで最も重要なものは安定性である。われわれは、段階的な移行を計画している。新しい部分が構築されている間は既存のシステムが維持され、古い部分は新しい部分が完成し次第置き換えられる。すべてを一度に廃止して「大規模な再配線」を実施するという選択肢は、われわれのエンジニアリングと運営チームが小規模であることから(ただし成長はしている)受け入れがたい。
意味:時々サービス障害が発生するが、慣れて欲しい。ローマは1日にしてならずと言うが、解体するのも1日では無理だ。修復には時間がかかるが、今回のプロジェクトによってインフラは増強され、Twitterには大きな成功がもたらされるだろう。
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