米上院議員、イスラム教テロ組織の動画をYouTubeに削除要求

文:Charles Cooper(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2008年05月20日 11時42分

 上院議員のJoe Lieberman氏(コネチカット州選出)がGoogleに対し、「イスラム教徒のテロリスト組織が作成したコンテンツをYouTubeから」削除するように求める書簡を送付した。Lieberman氏が米国時間5月19日、この書簡を公開した。

 Lieberman氏は、イスラム教徒のテロリスト組織を題材にしたり、同組織に言及するすべての動画がYouTubeから削除されることを望んでいる。Lieberman氏にとっては、合法的な、暴力的でない内容や、敵対的でない内容も削除の対象だ。

 Leiberman氏がGoogleに対し「テロリストのコンテンツ」を削除するよう要求していることを知ったとき、筆者はLeiberman氏のPRディレクターが誤解をしているのだろうと考えた。しかし、これは組織的な取り組みだった。

 YouTubeで検索すると、イスラム教徒のテロリスト集団によるものとされるロゴやアイコン入りのビデオが何十件と表示される。多くのビデオには、イラクやアフガニンスタンで米国兵士が恐ろしい攻撃を受ける映像が記録されている。そのほかのビデオには、トレーニングやアルカイダのリーダーたちのスピーチ、参加を勧誘するようなコンテンツが含まれる。

 これにGoogleが取り合う様子はない。Googleからの回答は次のとおりだ。

 Lieberman上院議員のスタッフが、YouTubeのCommunity Guidelineに抵触すると主張していくつものビデオを特定し、連絡してきた。これを受けて調査し、いわれのない暴力を描いたもの、暴力を支持するもの、憎悪発言をするものなどの動画を削除した。しかし、ほとんどのビデオは暴力や憎悪発言を含まず、Community Guidelinesに抵触しないため、削除しなかった。

 Lieberman氏がGoogleに送った書簡として公開されたものには、動画にこうした区別があることが書かれていない。もちろん、Googleの拒絶的な内容はBill O'Reily氏のTalking Pointsに取り上げられる可能性もあるが、幹部の、ガイドラインを重視する考えは正しいだろう。Lieberman氏はときとして、暴力的で憎悪に満ちたコンテンツを一般的でない視点から批判してきた。今回、Googleは(同社のモットーDon't be evil.に違反して)邪悪なことに手を染めたことにはならない。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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