Boyd氏はGoogleやYouTubeに加えてSkypeも利用する。同氏によると、Skypeには最近、自分のSkypeアカウントをMySpaceサイトにリンクできる機能が加わった。これはSkypeに表示する画像を基本的にMySpaceページで使用している画像に変更するものである。これは全く無害な機能である。しかし、Boyd氏がいつものようにSkypeで人物を検索すると、ここでも非常に有用な多くのMySpaceページが見つかった。
例えば、Boyd氏がSkypeの機能を使用して「hacker」というキーワードを検索すると、ハッカーとおぼしき人物によって作成されたMySpaceのページがいくつか見つかった。また、「spyware」や「phishing」などのキーワードでも検索を実行した。これは貴重である。なぜなら、Boyd氏によると、ハッカーのフォーラムページで見たことのある名前を認識し、今後はその人物に対してより多くの情報を入手できる可能性があるからだ。
YoGangsta50のケースと同様に、そうした人物たちが自主的に活動を停止し、Boyd氏にとってはサービスプロバイダを追跡するという困難な作業が省ける場合がある。「わたしは公衆による監視というプロセスを使用する」とBoyd氏は述べる。ハートフォードのJohn(YoGangsta50)は自身のインターネットからの引退メッセージで次のように書いている。「インターネットのいたるところに自分の名前が書かれたらどんな気持ちになるかわかるか!僕は2日間眠れなかった。1日中泣いている。あんなことをして悪かったと思っている。反省している」。Boyd氏はその言葉が真実であることを願っている。
しかし、ハッキング能力の全盛期にあるまだ若い多くの人々については、ことはそれほど簡単ではない。一部の少数のハッカーはすでに協力するべきホストを探し出しており、友人にリセラーホスティングアカウントを開かせようとする場合は、彼らは長い間オンラインにとどまる可能性もある。しかし、それ以上に彼らはいい加減なことが多く、時々関係ないフォーラムの投稿(Ributの場合と同様)またはYouTubeのプロフィール(Hackerboy、別名「風船少年」の場合と同様)で自分の以前に犯罪行為に使用していたIDをさらしてしまうことがある。
残念ながら、現実世界の警察当局はオンライン犯罪やその犯人をどう取り扱ったらよいかわかっていない。「警察のスタッフはすでに手一杯なので、彼らにわたしのやっているような調査の多くを実行するように期待することはできない」とBoyd氏は指摘する。コネティカット州警察はハートフォードのJohnについてこれ以上調査することを拒否した。「こうしたハッカーたちの一部は年齢が若すぎて起訴できない。しかし、わたしのような方法でハッカーを公然と追跡する方法は実際にうまくいっているし成果も上げている」(Boyd氏)
したがってBoyd氏は今後もこの仕事を続けていく。「彼らが12〜13歳でハッキング活動に手を染め始めたのであれば、残された時間は限られている」とBoyd氏は言う。「フォーラムでのこれらの子供たちの活動を見てきた証拠に基づくと、彼らがおそらく15〜16歳になるまでが勝負である。この年齢になると、別のユーザー名を使用しようと考えるようになり、または自分の写真をオンラインに掲載するのが良くないことだと悟り始めてしまうからである」(Boyd氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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