UPDATE Yahooの第1四半期の純利益は劇的に増加した。だが、その増加の大部分は、同社が保有する中国のBtoBサイトの阿里巴巴(アリババ)株式からの非現金利益によるところが大きい。
Yahooは、第1四半期の純利益が5億4200万ドルに上ったと発表した。前年同期の純利益は、1億4200万ドルに過ぎなかった。アリババの新規株式公開(IPO)関連の4億100万ドルを除くならば、純純益は前年同期比100万ドル減に落ち込んでしまう。
しかしながら、この点および他の要素を差し引いたとしても、Yahooの売り上げは1株あたり11セントとなっており、Thomson Financialが調査したアナリストの平均予測を2セント上回った。
広告パートナーに支払うコミッションを控除したYahooの売り上げは、前年同期の11億8000万ドルから14%増となる、15億3000万ドルと発表された。アナリストの予測値は、13億2000万ドルだった。
Yahooの最高経営責任者(CEO)であるJerry Yang氏は、楽観的な見通しを示した。「Yahooは、最先端のディスプレイ広告で利益を上げ、検索分野で勢いを取り戻すために、長期に及ぶ賢明な大規模投資を行ってきたが、その効果を実感し始めている。以前に記録していたハイマージンへと回帰し、2010年までに営業キャッシュフローの倍増を達成しつつ、売り上げ成長率を大幅に伸ばすことも可能であると、われわれは確信している。今四半期の堅実な業績は、この計画が着実に実行されている事実を強調するものである」との声明を、Yang氏は発表した。
第2四半期について、Yahooは売り上げが17億3000万ドルから19億3000万ドルになると予測する。手数料(従来より26%になっている)を除いた場合の売り上げは12億8000万ドル〜14億3000万ドルになるという。
Yahooの将来には不確定な要素もつきまとっている。1000人の従業員解雇を発表した直後の2月、Microsoftから買収提案を仕掛けられた。そして4月にはMicrosoftの最高経営責任者(CEO)であるSteve Ballmer氏が回答期限を通告したが、YahooはMicrosoftが企業価値を過小評価していると応酬した。
以来、Yahooに対する圧力は高まるばかりだ。Ballmer氏の設定した期限は26日。YahooはGoogleの検索広告を利用したり、Time Warner傘下のAOLと事業統合してTime Warnerから自社株を買い戻すことを検討したりするなど、戦略上のさまざまな可能性を思案してきた。その一方でMicrosoftはNews Corp.と提携して、MySpaceを買収することも視野に入れているようだ。
Googleの存在もプレッシャーになっている。同社の動きは、YahooやMicrosoftが繰り出すあらゆる戦術に影響を及ぼしている。米国でのクリック検索広告の成長が低迷していると言われる中、Googleは先週好調な第1四半期決算を発表している。
Yahooの決算が好調であれば、Microsoftに対して提示額を上げるように誘導することが可能になる。そして、多くのアナリストたちは買収提案がこのような方向性に動くのではないかと予測する。CitigroupのアナリストMark Mahaney氏は「Microsoftが今も1株あたり31ドルの買収提案に全力投球し、実現のためなら、買収提示額を引き上げることも辞さないという考えに基づき」Yahooの株価ターゲットを34ドルにしている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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