Appleは、写真編集ソフトウェア「Aperture」の新バージョンのリリースの一環として、複数の画像編集プラグインを追加した。
2月に発売された「Aperture 2.0」を使用しているユーザーは「Aperture 2.1」を無償でダウンロードできる。サードパーティー製プラグインのサポートを追加することによって、Apertureのユーザーはアプリケーション内でAppleではサポートされていない専用編集ツールを使用できるようになる。
新しいリリースは、基本的にApertureのデベロッパーを対象としたソフトウェア開発キットであり、Aperture 2.0が発売された時からリリースが期待されていた。このリリースにはAppleが開発した「Dodge & Burn」プラグインが含まれているが、AppleによるとNik Software、PictureCode、Digital Film Toolsといった他のデベロッパーも今後数カ月の間にAperture向けのプラグインをリリースすると見られている。
プラグインのサポートは、Apertureの対抗馬であるAdobeの「Lightroom」が2007年から取り組んでいるが、Lightroom向けの画像編集プラグインの開発は多少の時間がかかっている。Adobeの最上位の写真編集ソフトウェアである「Photoshop」は写真家が写真をカスタマイズするためのさまざまなプラグインをサポートしているが、LightroomやApertureでプラグインをサポートするにはすべての編集を可逆的にする必要があることからやや困難になる。
Appleは、Apertureのユーザーがサードパーティー製プラグインを使い始めるたびに新しい画像ファイルを作成することによってこの必要性を回避していると、Appleのフォトアプリケーション担当シニアプロダクトマネージャーであるJoe Schorr氏は述べる。「われわれの基本的なルールの1つは、ユーザーがアプリケーションに取り込んだ画像を絶対に上書きしないということだ」(Schorr氏)
たとえば、Apertureに付属のツールを使用して写真を編集していて、サードパーティー製プラグインを使用したくなったときに、そのプラグインを開くと新しい画像ファイルが作成される。この方法なら、心に描いていたすばらしい編集が実現できなかった場合でもオリジナルの画像を手元に残しておくことができる。
このソフトウェアは、特定の編集作業を複数の写真に適用するバッチ編集にも対応していると、Schorr氏は述べる。Aperture 2.1には、好みのツールで調整パネルをカスタマイズできる機能など、ほかにもいくつかのアップデートが含まれる。
Aperture 2は2月に発売された。筆者の同僚であるStephen ShanklandによるApertureとLightroomを比較した記事(英語)を参照して欲しい。さらに、Shanklandが3月中に南米旅行から帰国するとき持ち帰ると思われる数万枚の写真を同氏が処理する今後2、3カ月の間には、プラグインに関する綿密なレビュー記事を執筆してくれるのではないかと筆者は期待している。プラグインの開発作業は、Appleのパートナー企業ですでに順調に進んでいるとSchorr氏は述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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