UPDATE Adobe Systemsは米国時間6月26日に「Photoshop Lightroom 1.1」をリリースする。しかし、大きな変化が生じるのは、同社が外部のプログラマに独自のプラグインを同ソフトウェアに追加することを許可した後だろう。
LightroomのプロダクトマネージャーであるTom Hogarty氏によると、今回のアップデート版には、ユーザーからの不満への対応、バグの修正、および、Adobeが2007年2月にリリースしたバージョン1.0には搭載できなかった機能の追加が含まれるという。例えば、「Windows」システム上で発生していたパフォーマンスおよびメモリエラーの問題の改善、画像の鮮鋭化、ノイズ除去、赤目除去に使われるツールの機能改善、ユーザーがカタログ内に画像を保存する際の制御の高度化、「Windows Vista」の完全サポートなどが変更点である。
Lightroom 1.1は、Adobeのみが変更可能な非公開のパッケージである。しかしAdobeはそのインターフェースを外部の開発者らに開放する予定であり、その後はこの状況が変化する。
Hogarty氏は、Adobeがいつサードパーティーによるプログラミングを許可するSDK(Software Developer Kit)をリリースするかについては言及しなかったが、それに向けた動きは進行中である。
Hogarty氏は、「開発者らとは当初から、どのようにアプリケーションを拡張したいのかについて話し合ってきた」と述べた。「まずは開発者らと共同で作業し、SDKをできるだけ早くリリースすることである。(インターフェース)仕様が公開されればすぐに、(外部のプログラマが追加する機能に)われわれはみな『感動』することになると思う」と同氏は述べた。
オープンなインターフェースを設けることは、自社のコア製品を取り巻く機能について広範囲なエコシステムを構築しようとする企業の間でよく実施されている。例えば、数え切れないほどのウェブサイトが「Google Maps」のインターフェースに依存しているように、これはWeb 2.0企業の間の最新の流行である。しかし、Adobe Photoshopや「QuarkXpress」などのソフトウェアは、何年もの間他企業のアドオンの恩恵を享受してきた。
Hogarty氏によると、外部プラグインよりも優先度リストの上位にあったのは、他の画像ソフトウェアとの統合性の改善であったという。「(Lightroomの)ファイルを別のアプリケーションに移動できるようにしてほしいというユーザーからの要求は多かった」と同氏は述べた。
Lightroom 1.1はすでに25日、不注意によりAdobeのウェブサイト上に少しの間だけ公開された。
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