高性能写真編集ソフトウェアというニッチを開拓したものの、その後Adobe SystemsのPhotoshop Lightroomに主役の座を奪われたAppleが反撃に出た。Appleは米国時間2月12日、写真編集、管理ソフトの最新版「Aperture 2.0」を発売した。
Aperture 2.0もAdobeのLightroomと同様、RAW画像の編集や目録作りを行う写真愛好家やプロをターゲットにしている。RAW画像とは、高性能カメラのイメージセンサーで捉えられたままの状態で保存された未加工データを指す。RAWファイルは、JPEGよりもより詳細な画像の保存が可能だが、処理に時間がかかる上に、多数の異なるプロプライエタリRAWフォーマットに対応可能な専門のソフトウェアが必要だ。
Aperture 2.0では、RAW画像処理エンジンが一新され、ワークフローも効率化されている。またこのたび初めてAppleが強調しているのが、Lightroomを上回る処理速度だ。処理速度の遅さは、Apertureに対する一般的な不満点の1つだった。
その他の機能としては(Lightroomユーザーには聞き覚えのある機能ばかりだろうが)、飛んでしまった階調を処理するためのハイライト復元、画像の四隅の明るさを落としたりするためのヴィネットツール、センサーのゴミや肌のシミなどを除去するためのレタッチツール、ある画像の一部を別の場所に微妙にコピーするためのリペアツール、肌のトーンに悪影響を与えることなく必要な部分の彩度を高めるヴァイブランシー、画像の鮮明度を向上させるためのローカルコントラストなどが挙げられる。
また、Mac OS X 10.5.2で最新カメラがサポートされた点もAperture 2.0にとって追い風だ。カメラのサポートという点ではAdobeがAppleに先行しているが、ApertureはAdobeのDigital Negative(DNG)RAWフォーマットに変換されたRAW画像にも対応している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したも のです。海外CNET Networksの記事へ
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