UPDATE Yahooは、買収をもくろむMicrosoftの提示価格についてYahooを正当に評価せず、過小評価していると主張しながら、Microsoftの鼻先めがけて主要な財務予測の数字を投げつけた。
Yahooは米国時間3月18日、今後3年間の戦略を詳述した投資家向けのプレゼンテーションの内容を公表した。これは米証券取引委員会(SEC)に提出した書類と同じ内容だ。
このプレゼンテーションが初めて投資家に提示されたのは、MicrosoftがYahoo買収計画を発表する前の2007年12月のことである。しかし、Yahooは18日、Microsoftが1月31日に発行した一方的な買収提案がYahooを「大幅に過小評価している」ことの証拠としてこのプレゼンテーションの内容を強調した。
YahooはMicrosoftを念頭に置いた新しい発表の中で、今後3年間に営業キャッシュフローが19億ドルから37億ドルに倍増すると見込んでいると述べ、2010年にはトラフィック獲得費用(TAC)を除いて88億ドルの売上高を予測していると発表した。Yahooはまた1月に発表した第1四半期の予測をそのまま修正せずに維持している。
プレゼンテーションのあるスライドでは次のように単刀直入にまとめている。「われわれは当社の成長と採算性の予測が公開市場によって十分に評価されていないと考えている」。1100人の従業員をレイオフしてから2カ月もたたない会社にしてはずいぶんと大胆な断定である。
Yahooは同社の成長が市場全体の成長を上回ると見ており、今後3年間でディスプレイ広告とビデオ広告による追加の売上高(トラフィック獲得費用を除く)を19億ドルと予測している。検索広告の分野では、成長は市場の成長と同程度とし、追加の売上高を14億ドルと予測している。
これは楽観的な見通しであり、Yahooは明らかに2009年と2010年の経済状態が良好であることを前提にしているが、最近の経済ニュースから考えるとその可能性は低そうだ。そしてYahooのプレゼンテーションは、1月の全世界のホームページへのアクセス数を引用しているが、これはYahooがGoogleに大きく後れを取っている分野であり、Googleのユニークユーザー数が4億2500万人であるのに対して、Yahooのユニークユーザー数は3億500万人だった。Yahooの検索も長らくGoogleの陰に隠れており、2007年第4四半期の全世界のクエリ数はYahooのシェアは27%だったのに対して、Googleのシェアは53%だった。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス