ライブドアが提供するRSSリーダー「livedoor Reader」の英語版「Fastladder」が、2月7日よりオープンソースソフトウェアとして無償提供された。ユーザーは自分のPCやサーバにインストールして利用できる。ダウンロードはこちらから。
オープンソース版Fastladderの基本機能は既存のlivedoor ReaderおよびFastladderとほぼ変わらず、ウェブブラウザ上で利用する。自分のPCやサーバにインストールするため、社内ブログなどのイントラネットのRSSフィードや、Gmailなどの認証つきRSSフィードなどを安心して購読できる点が特徴だ。
インストールの手順は、サイトからソフトウェアをダウンロードし、実行ファイルをクリックするだけ。スタートメニューから「Start Crawler」、「Fastladder」の順にクリックすれば起動できる。
livedoor Readerはライブドアが提供するサービスとして、サイトにトラフィックを集めている。そのようなサービスを無償で提供すると、サイト訪問者が減少する可能性がある。これについて執行役員CTOの池邉智洋氏は、「無償公開するとはいえ、人数的な見込みとしては、自分のPCやサーバにインストールする人がいまのlivedoor Readerのシェアを食うことはないだろうと考えている。仮にサイトに来てもらえなくなったとしても、それを上回るメリットがあるはず」と語る。
そのメリットとはこういうことだ。2007年7月に公開したFastladderだが、実のところ当初の見込みほどユーザーを獲得できていない。livedoor Readerの場合は主にクチコミでユーザーを拡大し、いまや17万ユーザーに利用されているが、海外ではそのような広まり方は見られなかったからだ。
そこでオープンソースソフトウェアとして公開することで話題を作り、まずは開発者の目を引きつけることに狙いを定める。「使いやすさには自信があるが、後発で勝つためにはもっとユニークなアピールポイントが必要だった。目立ちたかったというのもある」とlivedoor Reader担当ディレクターの佐々木大輔氏は明かす。
MITライセンスという比較的緩いライセンスで公開されているため、再利用も認められている。MITライセンスに基づいて作られているということを明示すれば、自分のソフトウェアにコピー&ペーストして組み込んだり、すべてコピーして販売したりすることもできる。ライブドアがこのような緩いライセンスを選んだ理由は、もちろん開発者の参加を促すこともあるが、もう一つユーザーからのフィードバックを積極的に反映していくためだ。例えばGPLというライセンスを用いると、ユーザーからの要望やパッチなどを既存のlivedoor ReaderまたはFastladderに反映することができなくなってしまうという。
Fastladdarは海外向けにサービスであるため、オープンソース版もインターフェースは英語となる。ただ今後は日本語化も検討しており、ユーザー側で言語を切り替えられるようになるという。また、高速化、グループ向け共有機能の強化、全文検索機能の追加なども予定している。
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