Jupiter ResearchのアナリストであるMichael Gartenberg氏は、「Microrostに対してGoogleからプレッシャーが強くなっていたのは明らかである。かつて、YahooはMicrosoftとの取引に興味を示さなかった。しかし、この2年間が事態を大きく変えた。Microsoftは金額を積み上げ、Yahooは自らに問題を抱えた。Ballmer氏は以前、このような取引を好まなかった。いま世界がいかに変わってしまったかを指し示している」と述べた。
Gartenberg氏は、この買収提案は「確実に」理にかなっていると付け加えた。「しかし、細かいところでなされるべきことがたくさんある。この買収を実現することは最も簡単な部分だ。本当に大変なのは、買収が完了したときに起こることだ。これに万能薬はない。細部が肝心になるだろう」(Gartenberg氏)
MicrosoftがYahooに興味を示しているとのうわさは、過去2回の春に開催されるMicrosoftの広告関連のカンファレンスの直前など、その時々に持ち上がってきた。
この買収提案は、Microsoftがこれまでに行ってきた買収の中でも群を抜いて大規模である。同社のこれまでで最大の買収は、これもまたオンライン広告分野であるが、2007年に60億ドルで買収したaQuantiveである。
MicrosoftはaQuantiveの買収後もなぜYahooをまだ必要としているかという電話会議での質問に対し、Ballmer氏はYahooの消費者に対するリーチを指摘した。
「確かなことは、消費者の観点からすれば、この買収以上にスケールと許容範囲を広げられる方法はほかにはないということだ」とBallmer氏は述べた。
Microsoftはまた、Googleと競合するために必要とされるデータセンタやテクノロジに必要な積極的な投資を挙げた。
「スケールの問題だ」とWindowsとオンライン広告に関する部門を担当するプレジデントのKevin Johnson氏は述べた。「ある種の規模の経済がかなり素早く効力を発揮することができる」(Johnson氏)
Ballmer氏は最後に、この買収提案はMicrosoftがオンライン広告で採算が取れるようになる手助けとなるだろうと述べた。
「われわれは赤字を抱えている。われわれの計画は将来的に赤字にならないためのものだ」とBallmer氏は述べる。
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