NTTドコモとGoogleは1月24日、モバイルインターネットサービスに関する業務提携を発表した。Googleマップサービスをドコモのiモード端末に標準搭載するほか、検索サービスや検索連動型広告などでも協業する。また、YouTubeやGmailといったGoogleが運営するサービスをドコモ端末で利用しやすくする。
検索については、2008年春をめどに、iモード検索結果にGoogleの検索機能を使った一般サイトやPCサイトの検索結果を表示する。また、iモードのポータルサイト「iMenu」のトップ画面に検索ボックスを表示し、ユーザーが検索しやすいように誘導する。現在はiMenuから「メニュー/検索」というカテゴリを選んでページを開かないと、サイトの検索ボックスは表示されない。
検索連動型広告については、検索結果ページに検索連動型広告のGoogle AdWordsが表示されるようにする。ドコモと電通が共同で設立した子会社のディーツーコミュニケーションズが提供する検索連動型広告は引き続きiモード公式コンテンツの検索結果の一部として表示されるが、そのほかに最大3カ所、4枠のAdWordsが表示されるようになる。
ドコモ、Google、ディーツーコミュニケーションズの3社は、新たなモバイルマーケティングサービスも共同で検討する。3社の協業による売り上げ目標は100億円といい、それを3社で折半していく考えとした。
このほか、両社はGoogleの各種サービスがiモード端末で利用できるように協力する。具体的には動画共有サービスのYouTube、写真共有サービスのPicasa、EメールサービスのGmail、カレンダーサービスのGoogleカレンダーなどを、iモード端末で利用しやすいようにしていく。「検索だけでなく、ほかのさまざまなアプリケーションもドコモ端末に載せていく」(NTTドコモ取締役常務執行役員プロダクト&サービス本部長の辻村清行氏)
具体的な実装方法については、「アプリのほうが使い勝手がいい場合もあるだろうし、ウェブのままでいいものもあるだろう」(NTTドコモ執行役員プロダクト&サービス本部マルチメディアサービス部長の夏野剛氏)として、サービスに応じて変えていくとの考えを示した。
なお、YouTubeについては、同日よりドコモの904iシリーズ以上でYouTubeが見られるモバイルサイトが開設されている。Googleによれば、短い動画であれば900iシリーズ以上、もしくは703iシリーズ以上(Pシリーズを除く)でも動くとのことだ。また、ドコモ辻村氏は「次の端末シリーズからFlash Videoに対応するので、フルブラウザでYouTubeが見られるようになるだろう」と話した。
GoogleマップについてはすでにN905i、F905iでアプリがプリインストールされているが、これを今後発売される機種で標準搭載にしていく考え。iモードの検索結果と連動させ、利用者が地図を簡単に見られるようにしていく考えもある。
ドコモは地図提供会社のゼンリンと資本提携しており、ゼンリンの地図アプリを新機種に搭載している。この方針は今後も変えないといい、「2つの地図アプリが(新機種には)載ることになる。ナビゲーションシステムや乗り換え案内などは日本のほうが得意。ユーザーに使い分けてもらえばいい」(夏野氏)との考えだ。
Googleが提唱しているオープンOS「Android」についても協業を進める。ドコモがAndroid搭載端末を提供できるように協力していく考えで、「オープンOS搭載端末でもiモードが利用できるように検討していく。Androidには大きな期待を持っている」(夏野氏)とした。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス