次の教訓が明らかになった:2種類のOSを稼動させられるというだけで、それは「デュアルブート」システムを意味するわけではない。
Microsoftは、One Laptop per Child(OLPC)の創設者兼会長であるNick Negroponte氏が米国時間1月9日、IDG News Serviceに対して、デュアルブート「XO」ノートPCの開発に両社が取り組んでいると語ったことについて、このプロジェクトの存在を否定した。あるMicrosoftの関係者は「過去にその可能性を検討したことはあるものの、Microsoftは、One Laptop Per ChildのXOノートPCで、Windows XPとのデュアルブートサポートの開発を進めたりはしていない」との声明を10日に発表した。
これは全くの否定とも受け取れるが、ある意味では、Slick Willie氏の言葉を引用すると、そもそも「デュアルブート」の定義は何かについての、各自の受け止め方次第でもある。
OLPCのソフトウェアコンテンツ担当プレジデントであるWalter Bender氏によると、OLPCとMicrosoftは、OLPCが設計したLinuxのOS環境を搭載して出荷されるXOノートPCの共同開発を進めており、SDカード上に保存されているWindows環境へと「セキュアに全く移行する」ことや、再びLinux環境へと戻すことが可能になるという。Negroponte氏の発言が、間違って引用されたものではなく、実際に「デュアルブートシステム」と述べていたのであれば、Negroponte氏は勘違いして話していたのだろうと、Bender氏は語る。Bender氏は、問題になっているIDG News Serviceのインタビューには立ち会っていなかったようだ。
では、一体これは何を意味するのか?厳密に言うならば、このプロジェクトは、Appleの「Boot Camp」技術の例に見られるようなデュアルブートシステムとなることはないようである。しかしながら、XOを巡るMicrosoftの計画は、2GバイトのフラッシュメモリカードからWindowsを起動することを確かに示唆している。なぜなら、たとえ特別に軽量化されたバージョンのWindowsとOfficeを動作させるにしても、XOに標準搭載されている1Gバイトのフラッシュメモリでは足りないからだ。
それで、やはり「デュアルブートシステム」とは少し異なっているものの、同じノートPC上でLinuxとWindowsの両方を動作させられる手段を意味しており、おそらくこの点で、Negroponte氏は混乱してしまっていたようである。
とはいえ、Microsoftは、今後のXOを巡るMicrosoftの動向に関しては、必ずしもMicrosoftが最も良い説明を提供できるわけではないという点もほのめかした。WindowsベースのXOの進展に関しては、「いかなる最新アップデートの情報であれ、Microsoftは、OLPCに直接コンタクトを取るようにお勧めする」と、今回の声明の中で語っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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