ゲイツ氏が語る「ソフトウェアがすべての中心となる」未来像(前半) - (page 2)

文:Ina Fried(CNET News.com) 翻訳校正:吉武稔夫、長谷睦2008年01月09日 12時59分

--しかし、Appleには数年間にわたり、今ほどの競争力がなかった時期がありましたね。

Gates:ええ、あの数年間はほぼ死に体でしたね。競争の激しい世界ですから。われわれは自社のプラットフォームを向上させていく必要に迫られています。Windowsが大きな成功を収めたのは、Windowsで利用可能なソフトウェアの方がはるかに種類が多かったおかげなのです。

 今は、Windowsと言ってわれわれの頭にまず浮かぶのは、「Windows Live」や携帯電話向けのWindowsです。Windowsの主要プラットフォームとしての地位を保たなければなりません。明らかに、われわれには開発ツールやビジネス分野において強みがあります。また、クラウドOSやナチュラルなユーザーインターフェースに関しても、大きな前進を遂げようとしています。

 私は、この業界が競争の激しい世界であるという事実を喜んでいます。オンライン広告においてはGoogleが先行し、音楽プレーヤーではAppleが先んじています。しかし、われわれにも成功の余地があるのです。

--御社の製品や文化について、変えていくべき具体的な点はありますか。

Gates:忘れないでください、何よりも重要なのはソフトウェアです。よその企業の話はこのくらいにしませんか。ソフトウェアというものを理解している企業は非常に限られています。電話もそうですし、テレビの視聴もソフトウェア抜きには考えられない時代が訪れようとしています。そこで当社は、創設時の理念に立ち返ることにしました。われわれは最初から、ソフトウェアこそが(すべての)中心になると考えてきました。それが今、実現しようとしているのです。

 当社の企業としての成り立ちや事業活動の中核を占めるのは、プラットフォームの価値を信じることにあると、私は思います。われわれはどの企業よりも有利な位置にあります。われわれは広告の規模拡大や検索サービスの改善、音楽関連製品のユーザビリティ向上などに力を注いでいくべきなのでしょうか。もちろん、それはそうです。しかし、そういった活動も、どのソフトウェア企業と比べてもはるかに優秀な研究チームと、誰もが羨む多様な人材を持った企業であるという「核」があってのことなのです。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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