MTV Networksは米国時間1月8日、同社のビデオコンテンツを、GoFish、Veoh、MeeVee、Imeemといった複数のソーシャルメディアサイトやビデオポータルとの提携関係を通じてウェブ上で配信すると発表した。この計画によってこれらのビデオサイトのユーザーはMTV Networksが提供する短編と長編の両方のコンテンツを閲覧できるとともに、それらをブログやソーシャルネットワーキングサイトに埋め込むことが可能になる。
この提携関係は向こう数週間で運用が開始される予定である。例えば、Imeemの関係者によるとMTV Networksのビデオコンテンツは2月に、広告によってサポートされ、ストリーミングメディアに特化したソーシャルネットワークに登場する予定だという。
Viacomの1部門であるMTV Networksは全世界で合計145のテレビチャンネルと300のウェブサイトを運営しているが、特にMTV、VH1、Comedy Central、Nickelodeon、Spike TVといったポップカルチャー指向のブランドがよく知られている。
8日に発表された提携関係は、すでに存在するAOL、Bebo、Fancast、Joost、MSNとのウェブシンジケート配信の提携関係に新たに加わるものである。さらにMTV Networksの一部の番組は、すでに自身のウェブサイトでさまざまなコンテンツの視聴が可能になっている。2007年には、Comedy Centralの番組である「The Daily Show with Jon Stewart」が、そして後には「South Park」が広告によってサポートされたクリップのライブラリーのウェブサイトで全編が視聴可能になった。
MTV Networksが精選したウェブ上のパートナーサイトにコンテンツをシンジケート配信するという決断をした背景には、他の多くの大手メディア会社も同じような手法を採用していることがある。NBCとNews Corp.は合弁動画サイトHuluを設立した。Huluはセントラルポータルとシンジケーションパートナーの両方を持っている。一方、ライバルのCBSは独自のビデオシンジケート配信ルートを築いている。
こうしたコンテンツ制作会社にとって、これは広告のサポートによって自社のビデオをオンラインで流通させるための手法である。MTV Networksの親会社であるViacomはGoogle傘下のYouTubeを相手取り、海賊版ビデオの流通を助長したとして10億ドルの損害賠償を求めていまだに係争中である。MTV Networksの新しい2つのシンジケート配信先であるVeohとDailymotionは、コンテンツの著作権侵害と戦う目的で2007年10月に発表された著作権侵害防止同盟で提携関係にある(Googleがこの同盟に加わっていないことは注目に値する)。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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