Googleが有料リンクに対して否定的なのは明らかだが、では他の検索エンジンはこの問題に対してどのような姿勢で臨んでいるのだろうか。
ヤフーはヘルプページで、「『検索エンジンスパム』とは、検索キーワードと十分な関連性がないにもかかわらず、意図的に検索結果に表示されるように操作をしているページを指します」として、例えば以下のような項目を挙げている。
そして最後に、「検索エンジンスパムに該当すると判断されたサイトは、データベースから随時削除されます」とある。だが、実際にYahoo!検索のロボットを管理しているのは米国Yahoo! Inc.だ。米国でYahoo! Search Technologyに取り組んでいるTim Mayer氏は以下のように語ったことがある。
「I think as a search engine we don't endorse techniques to manipulate how sites rank. Paid links are one of these techniques, and there are a lot of techniques people use to try to influence their rankings. (中略)So, like the many other techniques that people spamming search engines use, we seek to neutralize it.」(サーチエンジンについて、われわれはサイトのランクを操作するテクニックを支持していない。有料リンクはそういったテクニックの一つで、ほかにもサイトのランキングに影響を与えようとするものが多くある。サーチエンジンにスパムを仕掛けるようなものは、発見しだい是正するつもりだ。)
また、Microsoftが提供するLive Searchの有料サイトに対する位置づけは次のようなものだ。「ユーザーにとって何が一番必要とされるかを重要視している。リンクについて、“有料”であるかどうかで判断するのではなく、コンテンツがユーザーにとって有益かどうかで判断する」(マイクロソフト広報)。そのため、有料リンクに限って何らかの対処を行うのではなく、ユーザーにとって不利益をもたらす場合において、社内のガイドラインに沿って対処するという。
Googleと同様にヤフーも有料リンクを検索エンジンスパムと判断し、これを是正するという考えを持っているようだ。Microsoftについては、有料か無料にかかわらずユーザーに不利益を与える行為ならば何らかの対処を行っていく方針である。
これまでGoogleは、リンクの販売側から購入側にリンクが張られた際に、そのリンクの効果を無効にしていたが、リンクを販売するサイトが無数にあるために、ほとんど効果がなかった。購入元を変えれば同じようにリンクを張ってもらうことができたからだ。そのため、Googleはリンクの売買という行為そのものをなくさせるために、今度は販売する側に対してペナルティを与えたといえる。
だが、ペナルティといっても現在のところは有料リンクの効き目は落ちていない。GoogleのPageRankは下降しているが、実際の検索結果の順位に影響は見られない。「あくまでツールバーに表示されているPageRankの数値が下がった以外のペナルティは今のところ確認されていない。つまりPageRankは下がっているけども、そのサイトの検索結果順位が下がっているわけではないということ」(渡辺氏)
気になるのは今後の話だ。
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