米連邦控訴裁判所は、Go ComputerがMicrosoftを訴えた独占禁止法訴訟を棄却した。Go Computerは、10年以上前にMicrosoftによって不当に事業廃止へ追い込まれたと主張していた。
第4巡回区連邦控訴裁判所は米国時間11月19日、2006年に予審判事が下した、現在は存在しないペンコンピューティング会社のGo Computerによる訴えを棄却するとの判決を、改めて支持する決定を下した。
これは、民間企業がMicrosoftを相手取って起こした、おもだった独占禁止法訴訟のうちでも、未解決のまま残っていた最後の訴訟である。他の訴訟は、ほぼすべてが解決に至ったか棄却されるかに終わっている。
今回の訴訟では、Microsoftが20年以上前に、Intelに対してGoから手を引くように圧力をかけたり、他の開発者にGo向けのソフトウェア開発を行わないように強制したり、Goの企業秘密を盗んだり、GoのPenPointに対抗する「PenWindows」を開発したりするなど、数々の反競争的な手法をGoに対して攻撃的に用いたことが告発されている。
Goは結局、1994年に倒産した。しかしながら、Microsoftが、司法省との訴訟で独占禁止法違反の裁定を受けてから、Goの創設者であるJerry Kaplan氏は、自らMicrosoftを告訴するに至った。Kaplan氏は、Microsoftが2002年まで不正行為を隠してきたため、これだけの時間が経過した後でさえ、訴訟を起こすことは可能であると主張した。Kaplan氏は、2005年6月にMicrosoftを提訴した。
Microsoftは地方裁判所で勝訴したものの、主に技術分野での時効と、裁判が棄却に至った経緯を争点にして、Goは控訴した。
だが、控訴裁判所は、この訴えを認めなかった。以下のような判決が出されている:「MicrosoftがGoのビジネスを妨害したと、Kaplan氏が主張している一連の事例について、1991年および1992年までに、すでにKaplan氏は、ある程度の詳細を把握していた。Kaplan氏は、Microsoftに対する調査の一環で、連邦取引委員会(FTC)と2度にわたって接触している」
さらに判決にはこのようにも書かれている:「この訴訟を進行させることは、米連邦議会の意向を骨抜きにしてしまうことにつながる。法律では、物事を決着すべき適切な場所が定められている。“記憶が薄れ、文書が失われ、証人が存在しない”状況では、被告は偏見にさらされる。さらに、被告は“いつ自らに対する訴えが無効になったかを知ることによる安全保障”の権利を有している」
これはわかりやすく述べるならば、つまりはこういうことである:「Goは、10年以上前に訴訟を起こすことができたはずだし、また、そうすべきだった」
この記事はReutersのニュースを契約の下、シーネットネットワークスジャパ ン編集部が編集したものです。海外Reutersの記 事へ
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