このユーザーはYouTubeに、「多文化の悪夢」「白人人種の存在を守ろう」「白人の誇り」といったタイトルのビデオをアップロードしていた。これらのビデオクリップはいずれも、YouTubeの利用規約に反していないようだ。YouTubeの利用規約で禁止されているのは「ポルノ、猥褻若しくは中傷的なマテリアル」だ。
多くの人は、こうしたコンテンツは差別的で、削除すべきだと考えている。だが、こうしたコンテンツを削除するのは検閲にあたると見る人もいる。Palfrey氏は言論の自由を全面的に支持しているが、ハーバード大学でブログネットワークの運営を手伝っていると、不適切と思える投稿をよく見かけるという。
YouTubeコミュニティーは、他のコミュニティー同様、人々の行動を規定する社会規範を取り入れる必要があるとPalfrey氏は考えている。
Baumer氏もPalfrey氏と同じ意見だが、何が適切かの判断はYouTubeコミュニティーに任せるべきだと信じている。Baumer氏によれば、YouTubeコミュニティーが賢明な決断を下すと思われる兆候は十分にあるという。
例えば、「NietzscheanSpirit」という名でSturmgeist89の考えに対する支持を表明していたユーザーについて、事件直後、多数の人々がこのユーザーのプロフィールページにコメントし始めた、とBaumer氏は言う。コメントを投稿した人の大半は、Sturmgeist89とNietzscheanSpiritの両者を非難していた。
8日にNietzscheanSpiritのプロフィールを検索したところ、すでにプロフィールページは本人によって閉鎖されていた。
「YouTubeのユーザーたちは、もっと対話をするべきだと思う。YouTubeの誰が、適切なコンテンツかどうかの判断を下すのか? YouTubeは一企業であるだけでなく、ユーザーコミュニティーでもある。検閲の基準について、ユーザーが話し合うことは許されるべきだ」(Baumer氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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