Yahooは、近々、Yahoo Widget Engine用デスクトップウィジェットのディレクトリを刷新する。これは11月最終週に予定されている全く新しいYahoo Widget Engine 4.5の公開を控えた措置だ。
一般利用者にとってはエンジンよりもディレクトリの方が重要であり、新ディレクトリは操作が容易で利用しやすくなるはずだ。まずエンジン次にウィジェットというのではなく、ウィジェットの利便性と楽しさを前面に出し、エンジンのダウンロードとインストールはその陰に隠すというのが同社の戦略だ。
製品の性格から見てこれは妥当な選択だが、利用者の実態から見ても順当だ。なぜなら、利用者のコンピュータ上にはすでに何らかのウィジェットエンジンがインストールされていることが多いからだ。Windows VistaにもAppleのOS Xにもデスクトップガジェットがあるし、AdobeのAIRプラットフォームもある。いずれも同社のエンジンと競合する。
年内に、同社は自社のメガサイト上でウィジェットを前面に押し出し始めるだろう。開発者を引きつけるためには自社のエンジンを多くのデスクトップに導入してもらう必要がある。そのための作戦だ。
開発者と言えば、同社シニアプロダクトマネージャーのJonathan Strauss氏は、インタビューで、新エンジンは「デスクトップの力を新たな形で活用する」と思わせたっぷりに話した。また、ウィジェットを製作するための新しいツールにも触れている。Yahooにとっての最善の道は Yahoo Pipesをウィジェットの開発プラットフォームとして使えるようにすることだと考える筆者に対して、同氏は「深読みのしすぎだ」と応じた。
筆者はYahoo Widget Engineを評価しているが、残念ながら、これは一世代前の製品だ。VistaとそのSidebar、Google Gadgets、OS X Gadgets、NetvibesのUniversal Widget Architecture、Adobe AIRが現れる前の製品なのだ。単独で動くデスクトップ専用のウィジェットエンジンは今では堅実なビジネスではないと思われる。おそらく、数週間以内に更なるニュースが流れるだろう。Yahooがデスクトップ以外のプラットフォームのためのウィジェット、つまりブラウザとモバイル機器用のウィジェットを計画していると。また、WebウィジェットプラットフォームClearSpringとの提携が発表されるかもしれない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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