横長の大画面モニターに切り替えるコンピュータユーザーが増えているが、この新たに広がった画面上の領域をMicrosoftが狙っている。
Windows Vistaには「Sidebar」という新しい機能が搭載されることになっている。Sidebarはその名の通り画面の端に置かれた小型パネルで、そのなかで写真のスライドショーやRSSフィードの情報、ガジェットと呼ばれる簡単なプログラムを表示させることができる。
ワイド大画面モニターを普及させたのは映画のDVD(鑑賞)だが、Windows部門トップのJim Allchinによると、この拡大部分を使ってもっとさまざまなことができるという。
「Sidebarが重要な理由はそれだ」と、Microsoftでプラットフォーム/製品/サービス部門の共同社長を務めるAllchinは、先週行われたインタビューのなかでそう語った。「Sidebarを画面の端に表示させ、視界の隅で情報を捉えることができるようになる。ワイド画面ならそれができる」と語っている。
Sidebarは、MicrosoftがVistaへの搭載を予定している数多くの機能の1つだが、外部向けのテストバージョンにはまだ搭載されていない。ただし、2月中にリリース予定の次のCommunity Technology Preview(CTP)では、Sidebarを含むすべての機能が搭載されることになっている。
「今四半期に開発しているこのCTPには、搭載予定の機能がすべて搭載される」(Allchin)。なお、Windows XPユーザー向けのVista移行用ツールなどの機能も、次のCTPで登場するとみられている。
Microsoftは次のCTPを企業向けとしており、初期導入企業に数百台規模の試験導入をさせることを狙っている。また、同社は第2四半期にリリース予定の一般ユーザー向けテスト版を「数十万あるいは数百万人」の顧客に提供すると、Allchinは説明した。さらに、Vistaの製品版については、2006年の年末商戦向けに出されるPCに搭載したい考えで、それに間に合うように出荷すると見られている。
Sidebarは、Microsoftが2003年10月の開発者会議で初めて概要を明らかにしたLonghornの最初のビジョンにも含まれていた。しかし、この機能はこれまでに出された多くのテスト版には搭載されておらず、計画が中止になったとの憶測が流れていた。だが、先月ラスベガスで開催されたConsumer Electronics ShowでのBill Gateの基調講演など、Vistaに関する最近の説明のなかでは、Sidebarが目玉機能として紹介されている。
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