Microsoftは米国時間11月13日、スーパーコンピュータへの参入計画の一環として、大規模なクラスタコンピュータの構築が可能な「Microsoft Windows HPC Server 2008」の公開ベータ版を発表した。
「Windows Compute Cluster Server 2003」の後継製品となるHPC Server 2008は、1つのクラスタ内の各サーバ上で実行できるほか、クラスタ内の構成要素すべてを調整する高機能のソフトウェアも搭載している。Microsoftによると、2048のプロセッサコアを持つプロダクションクラスタで、スーパーコンピュータのベンチマークによく使用される「LINPACK」のパフォーマンスを30%上げることに成功したという。
HPC Server 2008は現在、ネブラスカ州立大学のHolland Computing Centerにある1151ノードクラスタ構成のシステムでも利用されている。
だが、話はこれだけでは終わらない。Microsoftと競合するRed HatとPlatform Computingも、同じく13日に「Red Hat HPC Solution」を発表したのだ。こちらはPlatform Computingの「Platform Open Cluster Stack1」を「Red Hat Enterprise Linux」と統合したソリューションだ。MicrosoftとRed Hatの製品は、ソフトウェアが違うだけで、これを使ってシステム設計者ができることは実質的にほぼ同じだ。
Linuxは、デスクトップ市場ではほとんど存在感がないが、クラスタ市場では、LinuxとUnixがはるかに支配的な地位を築いている。
12日に発表された最新版のスーパーコンピュータのランキング、「Top500 Supercomputer Sites」と同じく、この2つの発表は、ネバダ州レノで開催されているスーパーコンピュータの主要な展示会「SC07」で行われた。
SC07ではこの後も、ドイツの科学者グループによる4420ノードクラスタ構成のシミュレーションが発表される予定だ。だが、このシミュレーションをもってしても、同じレノにあるCal Neva Lodge & Casinoが99セントで朝食を提供しながらなぜ利益を上げられるのか、その理由はきっとわからないのだろう。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果