MicrosoftおよびHewlett-Packard(HP)は米国時間6月26日、成長し続けるスーパーコンピュータ市場でより大きなシェアを獲得するため、かねてから結んでいた販売およびマーケティング協定を拡張すると発表した。
両社は、高パフォーマンスコンピュータの実装、サポート、管理を容易にし、「マスマーケット」にアピールしていくことをもくろんでいる。例えば、実装を簡単にするカスタムインストールスクリプトやドキュメンテーションを含む、「Windows Compute Cluster Server」の機能強化を予定しているという。HPは、「HP Message Passing Interface」およびInfiniBandドライバを備えることになったことで、高速および低遅延な通信を必要とするアプリケーションのパフォーマンスも向上した結果、大規模クラスタはスケーラビリティが高まっていると述べた。
HPが出した声明には、「64ノードクラスタを2時間以内に配置し、稼働させることが現実的になった」と記されていた。
IDCのアナリストEarl Joseph氏は、「年間平均成長率20%と、同市場は堅調な傾向が続くと思われるが、(高パフォーマンスコンピューティング用の)標準ベースクラスタはそれ以上のペースで成長するだろう。エンドユーザーは使いやすいシステムを求めており、既存のデスクトップから(高パフォーマンスコンピューティング)サーバへの簡単な移行を可能にするベンダーに傾くと予想している」と話した。
ドイツのドレスデンで現地時間6月27日から開催される「International Supercomputing Conference」に先駆けて、今週は幅広い新製品が登場している。
IBMは、「Blue Gene」コンピュータラインの最新作で、3ペタフロップス(毎秒3000兆回の浮動小数点演算を実行)以上の処理速度を備える「Blue Gene/P」を発表した。同機種は、実働状況で、1ペタフロップス以上の処理速度で連続使用できるように設計されている。
またSunは、高パフォーマンスコンピューティングプラットフォーム「Constellation System」をリリースした。同社の幹部が、Sunをスーパーコンピュータ製造企業のトップランクに押し上げると期待している製品だ。
世界で最も強力なスーパーコンピュータをランク付けした、影響力の大きいトップ500リストは、今週のInternational Supercomputing Conferenceで更新される。なお現時点では、IBMが同ランキングの1位から4位までを独占している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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