MicrosoftとオープンソースサイトSourceForgeは2008年はじめに、「Office 2007」ファイルを、テキストから音声に翻訳する「Daisy」フォーマットに変換可能にする無料のプラグインを提供する計画だ。
この無料ツールにより、「Word 2007」と「Word 2003」に「Save as Daisy(Daisyファイルとして保存)」オプションを追加できる。Daisy(Digital Accessible Information System)形式のXMLファイルは、オーディオナレーションが組み合わさった音声シンセサイザーで「読み上げる」ことができ、また、電子点字を作成することにも利用されている。ユーザーは、ヘッダやインデックスなどのページエレメント間を移動しながら、オープン標準のDaisyドキュメントを操作することができる。
約70の非営利団体で構成されるDaisy Consortiumは、公開されたあらゆる情報を視覚障害や学習障害を持つ人にも利用できるようにしようと、1996年より取り組みを進めている。
デジタルナレーションは、視覚障害者、難読症などのような学習障害がある人、パーキンソン病など、タイピングしたり本を持ったりするのが難しい状態にある人がコンピュータを利用する際に役に立つ機能だ。
Office 2007を1月にリリースした際、MicrosoftはXMLベースの「OpenDocument Format」(ODF)ではなく、最新の独自フォーマット「Office Open XML」(OOXML)を採用した。OOXMLはDOCX拡張子を持つWordファイルを含むもので、ファイルが破損した場合、それ以前のDOCフォーマットよりも修復が容易である。
2007以前のバージョンのWordを利用している場合も、Microsoftより提供されている無料の変換ツールを一度ダウンロードすればOOXML文書を開くことができる。だが、Microsoftのフォーマット変更は不必要なものであり、理解しにくいという批判もある。これに対し、Microsoftは、最新のフォーマットはアクセシビリティ機能など柔軟性を実現すると主張している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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