Cisco SystemsがWiMax市場に参入する。
ネットワーキング機器メーカーの米Cisco Systemsは米国時間10月23日、テキサス州リチャードソンに拠点を置く新興のモバイルWiMax機器メーカーNavini Networksを買収すると発表した。買収金額は3億3000万ドルで、現金と引受オプションで支払われる。
Naviniは、「スマート ビームフォーミング」技術のパイオニアだ。同社は、MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)アンテナも使用している。これらの技術を組み合わせることにより、データ転送速度の向上やWiMax無線の利用範囲の拡大が期待できる。WiMaxでは、より少ない電波で無線信号を送信できるため、ネットワークサービスプロバイダーがこの技術を導入すれば、他の技術を使用した場合に比べ、全体として設置、運用コストを安く抑えられる。
Naviniは、多くの企業がひしめくWiMax市場の中の1社にすぎない。Ciscoは、多種多様なWi-Fi無線技術を保有している。これらの技術は、LinksysやAirespaceといった企業の買収を通して取得したものだ。ここ数週間、CiscoがWiMax関連の新興企業の買収を狙っていると噂されていた。同社がNaviniを選ぶ以前は、買収先の有力候補として、Airspan Networks、Alvarion、Redline Communicationsなどの企業名も挙がっていた。
WiMaxは最近、第4世代(4G)無線技術として注目されてきた(編集部注:WiMAXは10月19日に、国際電気通信連合によって3G携帯電話の国際標準「IMT-2000」として承認された点に注意されたい)。モバイルWiMaxは、既存の3G無線ネットワークよりも高速のデータ転送速度と、WiMaxと同じくらい高速のWi-Fi技術よりもはるかに長距離の無線通信を可能にする。現在Wi-Fi技術は、主に屋内で無線ブロードバンドのホットスポットを提供するために利用されている。Motorola、Nokia Siemens、Samsungなどの大手無線インフラメーカーもWiMax製品を販売している。
WiMaxは、固定インフラが乏しい、あるいは存在しない発展途上国で特に有効と見られている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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