「TechCrunch40」からJaxtrまで〜テクノロジビジネスの近況雑記 - (page 2)

文:David Hornik 翻訳校正:アークコミュニケーションズ、平本尚美、國分真人2007年10月25日 08時00分

 そのTC40のイベント会場で、私はMichael Copeland氏とばったり出くわした。彼はすばらしい人物であると同時に、優れたジャーナリストでもある。しかし、彼のネームタグに入っていた「Fortune」という文字を見て、私は悲しい気分になった。別に「Fortune」誌との間に何か問題を抱えているわけではない。私の好きな雑誌だし、現在Copeland氏がそこで記事を書いているのを嬉しく思っている。ただ、その名前を見て、Time Incが同社のFortune Groupから発行していた「Business 2.0」誌を廃刊にするというひどい決定を思い出してしまったのだ。「Business 2.0」のスタッフは、現行のインターネットイノベーションに活力を与え続けている潜在的な動向を把握し、明確に伝えるために、精力的な活動をしていた。ブロゴスフィア(ブログ圏(blogosphere))で見向きもされなくなった一時的な流行を後追いで記事にするような仕事に甘んじることなく、彼らはさまざまな動きを徹底的に調べ上げていた。「Business 2.0」は、同誌のブログ「Next Net」で取り上げた企業を集めて会合も主催していたが、私は幸運にもその数回ほどに出席することができた。いずれも、Erick Schonfeld氏を初めとする「Business 2.0」の編集チームの采配が奏功した、活発な討論会だった。こうした催しがもう二度と行われないというのは、本当に残念でならない。しかしCopeland氏なら、同誌の素晴らしい伝統を「Fortune」に受け継いでくれるかもしれない(私はこの投稿を9月20日朝の飛行機の中で書いたのだが、その夕方にSchonfeld氏がTechCrunchにArrington氏の共同編集者として迎えられたという記事を読んだ。これはTechCrunchにとって最高のニュースだ。Schonfeld氏、Arrington氏、Harde氏の3人に心からお祝いを言いたい)。

 よくあることだが、私はTechCrunch40の開催期間中、カンファレンスホールにはあまりいなかった。しかし、ある興味深いセッションで、NetscapeのMarc Andreessen氏とYahoo!のDave Filo氏がいかにしてインターネットを作り上げたかをYouTubeのChad Hurley氏に説明しているとき、私は最高の高揚感を味わっていた。そして同時に、最前列でEric Savitz氏が猛烈な勢いでブログを打ち込んでいるのが見えた。今までSavitz氏についてVentureBlogに書いたことがあるかどうか定かでないが、彼は実に偉大な人物だ。Savitz氏は投資週刊誌「BARRON'S」のライターであるため、そのブログは大半が公開市場に関するものなのが残念だが、ともかく彼は、収益説明会に関する投稿を楽しい読み物に仕立て上げることさえやってのけた。そんな彼がTechCrunch40のようなトピックをブログに書くとなると、その本領があますところなく発揮される。Savitz氏のブログを読んだことがないのなら、今すぐチェックしてみてほしい。彼のブログが、またたく間にテクノロジブログの分野を支える標準の1つになったことには、本当に感嘆させられる。

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