HD DVD陣営、PS3の値下げに対応して宣伝活動を活発化

文:Mike Yamamoto(CNET News.com)
翻訳校正:ラテックス・インターナショナル
2007年10月11日 13時38分

 Blu-ray Discの推進団体であるBlu-ray Disc Association(BDA)の参加企業の1社が来週、または2008年までにはと勝利宣言を出してからまだ1週間もたっていない。事実を直視してみると、BDAがHD DVDにはチャンスがないと喧伝しているのはいささか耳ざわりに聞こえる。これまでHD DVDの推進団体は、相手側に対する攻撃ではそれほど目立っていなかったが、PLAYSTATION 3(PS3)の値下げによって少しだけ眠りから覚めたようだ。

 朗報なのは、彼らが心配していないということだ。HD DVD推進団体の共同議長でありHD DVDの積極的な推進者であるKen Graffeo氏は、「欧州でのPS3の値下げは次世代HDフォーマットの普及には最小限の影響しか与えないだろう。真の戦いの場は単体のDVDプレーヤーの販売実績であり、HD DVDは大きく引き離してトップである」と語る。

 この発言については両方のフォーマットの支持者から議論百出だと思うが、ユーザーがフォーマット戦争でどちら側に揺れても、クリスマス商戦までに決着が付くだろうという松下電器産業の予測が特に正確とも思えない。

 HD DVD陣営はまた、DVD市場はゲーム機にのみ依存しているわけではなく、米国でDVDの視聴にゲーム機を使用している消費者は40%に過ぎないと必死に指摘している。しかしこれは、本来比較にならない全く異なる対象を比較する愚に等しい。DVDプレーヤーは安価なので誰もが持っているが、比べてゲーム機はまだ高価だ。

 HD DVDの推進団体は、単体プレーヤー市場で70%のシェアを占めているとも主張している。これはめざましい数字だがプレーヤーの実売数に換算すると依然としてかなり少ない。現時点では一般消費者は高品位(HD)ディスクにはあまり関心がないようだ。明らかにほとんどのユーザーはDVDをアップスケールして楽しんでおり、ある程度のグレードのプレーヤーで再生した場合には品質も非常に良好である。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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