サンフランシスコ発--Dellの創業者で最高経営責任者(CEO)のMichael Dell氏は当地にて、中小企業向けの新ストレージ製品を発表したが、同社の主要事業でありながら最近苦戦しているPC販売についての質疑応答にも時間を割いた。
同社は最近、小売チャネルを通じたデスクトップPCとノートPCの販売を開始したが、Dell氏はこの戦略を拡大するという従来の主張を繰り返した。
「販売店舗の数を増やす計画だ。次の四半期にかけて(Dell製品を販売する)大手小売企業がさらに増えるのを期待している」と、Dell氏は述べた。同氏によると、そうした小売チャネルを利用すれば、少数ロットのPCを多くの地域に配送できるという。現時点で、米国の小売チャネルを通じて販売しているモデルは数種類だけで、システム構成もあらかじめ決まっているが、小売店舗でもBTO方式によるPC販売を取り入れる「可能性」があると、Dell氏は述べた。
これまでのところ、Dellが提携を発表している小売企業は、米国のWal-Martおよびその子会社のSam's Club、欧州のCarphone Warehouse、そして日本のビックカメラだ。発表イベントに同席していた幹部の1人、マーケティング担当副社長のMark Jarvis氏によると、Wal-Martにおける試みは「うまくいった」という。同氏は「あっという間に完売した店舗が多かった」と述べた。さらに、Wal-Mart向けの初期の出荷数はそれほど多くなかったが、近々「本格的な出荷」を行うという。
Dell氏はまた、出荷が遅れている「Dell XPS M1330」と改良版の「Dell Inspiron」というノートPC2機種について、高い需要に応えるべく努力していると述べた。ホリデーシーズンの見通しに質問が及ぶと、同氏は「われわれが顧客を少々刺激しすぎたため、需要が供給を上回ってしまったと思う」と述べ、「今後数週間」のうちには受注残の製品の出荷が完了すると説明した。
他社との競合について、Dell氏はAcerによるGatewayの買収に言及し、消費者向けビジネスで「再編の動きはあるが、それでも当社は成長できると確信している」と語った。同氏はさらに続けて、米国を除くほぼすべての国で、消費者向け市場におけるDellのシェアは企業向け市場の10分の1に過ぎないと指摘し、この差があるからこそ消費者向け市場でのDellの成長が見込めるのだと述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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