MicrosoftはWindows Liveの各種サービスを統合しようとしているが、一方で多くのユーザーがライバルのサービスを利用していることも認めている。
Windows Liveサービススイートは米国時間9月5日にベータ版がリリースされるた。これはMicrosoftの写真共有サービス、インスタントメッセージング、電子メールソフトおよびブログ投稿ツールといったMicrosoftのデスクトッププログラム群を統合するものである。
Microsoftは最終的にはより多くのユーザーが同社のサービスに乗り換えてくれることを望んでいるが、新たに統合されるデスクトップツールの多くは他社のサービスでも使用できる。たとえば、「Windows Live Mail」デスクトッププログラムは、「Windows Live Hotmail」に接続するためのツールだが、GoogleやYahooといった他社のほぼすべての主要な電子メールサービスでも利用できる。
同様に、「Windows Live Writer」は「Windows Live Spaces」用のブログ投稿ツールだが、他の主要なブログサイトでも使用できる。
「個々のユーザーが自分の好きなサービスを利用できるように配慮している」とWindows Live部門を担当するコーポレートバイスプレジデントのChris Jones氏は語る。「他社のサービスを利用しているユーザーもたくさんいる。当社の計画には、ユーザーが他社のサービスを使用するとによって不利益を被らないようにすることも含まれている」
6月、MicrosoftはWindows Liveの製品群に共通のインストーラを導入する計画であると発表した。統一されたインストーラはWindows Live MailやWindows Live Writerに加えて、「Windows Live Messenger」、ペアレンタルコントロールソフトウェアである「Windows Live Toolbar」、写真共有ユーティリティの「Windows Live Photo Gallery」もインストールおよびアップデートできる。Photo Galleryは今夏に初めて発表されたが、今回初めてパブリックベータ版に移行する。
Microsoftから直接提供されるWindows Liveブランドの各サービスに加えて、同社は開発者がWindows Liveを基盤としてサービスを構築できるインフラストラクチャの作成にも熱心に取り組んでいる。これは一部で「Cloud OS」と呼ばれている機能セットである。Microsoftの最高経営責任者(CEO)であるSteve Ballmer氏は、Cloud OSについては2007年中に詳細を発表すると言っている。
Jones氏によると、MicrosoftとしてはCloud OSに関してまだこれ以上何も発表できる段階ではないという。
一方、Windows Liveに関しては、同社はあらゆる機器からあらゆるファイルへのアクセスを可能にするための構想を練っているとJones氏は言う。
「かなり漠然とした構想なので実現までは時間がかかるだろう」(Jones氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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