グーグルCEO、「ネット検閲を非関税貿易障壁に」と主張

文:Tom Espiner(ZDNet UK) 翻訳校正:緒方亮、長谷睦2007年08月29日 19時30分
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 検索エンジン業界大手、Googleの最高経営責任者(CEO)は、表現の自由を守るため、インターネットにおける検閲を非関税貿易障壁として認定するよう求めている。

 検索および広告業界大手であるGoogleのCEO、Eric Schmidt氏は、インターネットにおける検閲を貿易障壁として扱うべきだと主張した。

 Schmidt氏は米国時間8月21日、米国のシンクタンクProgress & Freedom Foundationが開催したカンファレンスで講演を行った。この中で同氏は、表現の自由を守るために各国政府はインターネット検閲を非関税貿易障壁と捉えるべきだと呼びかけた。

 「インターネットは今日の自由市場と開かれた競争を生みだしており、その成果は驚くべきものだ。私たちはこれを自由で開かれたものとして維持しなければならない。さもないと深刻な問題が生じる」(Schmidt氏)

 続けてSchmidt氏は「オンライン化が進む言論について、その自由を私たちは守り抜く必要がある。例えば、インターネット検閲を非関税貿易障壁と捉えることもできるだろう。というのも、政府、特に非米国的な政府の場合は、自国民に力を与えることが怖くなると、程度の差はあれ、住民を統制しようとする動きが生まれてくるからだ。好ましくないコンテンツの基準は何か、国家間で法律がどう違うのかなど、いろいろな問題があるが、これは全世界を巻き込んだ現象なのだから整理する必要がある。今すぐにでも始めるべきだ」と語った。

 Googleは過去に、中国で自主的に検閲を実施して批判を受けたことがある。2004年、GoogleはEpoch Timesといったニュースサイトへのリンクを削除したとして批判された。中国国内からの検索をシミュレートするために中国のプロクシから検索を行ったところ、Epoch Timesのように中国政府が禁止しているサイトからのニュースのリンクが、検索結果に含まれなかったのだ。

 Epoch Timesの英語版によると、同サイトは中国共産党から禁止されたものや、中国国外の中国語ニュース通信社の多くが「取り扱いが難しすぎる」と敬遠するようなコンテンツも掲載している。同サイトでは、例えば、中国でのエイズの流行や、中国政府の汚職疑惑、チベット占領、人権侵害疑惑といったテーマが取り上げられている。

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