UPDATE もし模倣が究極の称賛だというなら、eBayで進む修正作業について、Amazon.comは誇りを持って見守るべきだ。
ウェブ最大の競売サイトであるeBayは、ページデザインの変更、検索機能のオーバーホール、そして新サービスの立ち上げ作業を進めている。この新サービスは、ネット最大の小売サイトであるAmazonで成功を収めているものに酷似した機能を搭載している。これは、確かにeBayにとって偶然のモデルチェンジではない。
利ざやと膨大なユーザーベースに恵まれたeBayは、電子商取引分野の両最大手サイトによるシェア争いで10年以上前から圧倒的優位に立ってきた。だが、現在勢いがあるのはAmazonの方のようだ。
その使いやすさ、拡大する選択肢、低価格、そして同サイトで商品を販売する業者数の増加から、ウォールストリートはAmazonに好意的な反応を示してきた。その一方で、無秩序な検索結果や散らかった製品ページを指摘し、eBayは時代遅れだとの意見も一部にはあった。もちろんeBayでは、支払サービスのPayPalとインターネット電話サービスのSkypeという2事業部が急速な成長を遂げている。しかし、AmazonがeBayからマーケットシェアを奪う可能性について、投資家らは用心の兆候を見せている。
中小企業に電子商取引ソフトウェアツールを販売するChannelAdvisorの最高経営責任者(CEO)、Scot Wingo氏は、「電子商取引は20%の成長を遂げつつある。一方で、Amazonは30%の成長を遂げつつある。eBayがなぜ電子商取引の成長と歩調を合わせられずにいるのかは、だれもが知りたいところだ」と語る。
eBay観測筋の多くを不安にする数字がある。その出品数が下り坂となるなか、eBayの状態を推し量る上で中心となるGMV(Gross Merchandise Volume)の成長率が減少している。6月30日締めの四半期に、eBayの世界合計の出品数は6%ダウンで、GMVは2006年同期が18%の成長だったのに対し、12%増の144億6000万ドルにとどまっている。
同社では、多角化をしたため出品数にはあまり関連性がなくなった、との説明に努めている。
eBayの広報担当Hani Durzy氏は、「第2四半期についてはその成長に非常に喜んでいる。第2四半期は非常に良かった」と語っている。
同四半期の利益は50%増の3億7500万ドル、売上高は30%増だった。それにもかかわらず、eBayの言葉には大半が懐疑的な見方を示している。
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