Microsoftは、同社ウェブブラウザプラグインの「Silverlight」でAdobeの「Flash」プラットフォームを置き換えることを目的に、ウェブ開発ツール群のリリースを準備中である。
Microsoftは今週中に、「Silverlight 1.0 Release Candidate」と「Visual Studio 2008」の第2ベータ版を含む一連のツール群をリリースする予定である。
同社は、Silverlight 1.0を2007年秋に正式リリースする予定であると述べた。Release Candidateをダウンロードしたユーザーには自動的に更新される。Visual Studio 2008と「.Net Framework 3.5」は2007年末までにリリースされる予定である。
Silverlightは、ウェブページにおいてメディアや対話型コンテンツを再生するためのソフトウェアである。ウェブサイトに対話機能を加えるためのFlashなどのプラグインと競合する。
Microsoftは、Silverlightを用いたアプリケーション開発を促すため、「Silverlight Add-In for Visual Studio 2008」のコミュニティ技術プレビューも公開した。同プラグインは、Visual Studio 2008の正式リリース直後にリリースされる予定である。
Microsoftのウェブ開発ツールを担当するサーバおよびツール部門のゼネラルマネージャーであるScott Guthrie氏は、Silverlightのバージョン1.0は、「主にメディアでの利用に向けて」最適化されていると述べた。Microsoftは、インターネットビデオの制作者に対し、現在ウェブビデオにおける事実上の標準であるFlashプラットフォームの代わりにSilverlightを使用してもらうことを目的としている。
Microsoftによると、ウェブページに埋め込まれたSilverlightビデオは、サイズ変更が可能で、Flashビデオよりも解像度が高いという。
続くSilverlightバージョン1.1では、「Dynamic Languages Runtime」がサポートされる予定である。Dynamic Languages Runtimeは、プログラマが.Netベースのツールを用いて、WindowsまたはSilverlightウェブアプリケーションをダイナミック言語(スクリプト言語)で記述することを可能にする。
これらのツール群は、Microsoftの全社的なソフトウェア開発戦略において重要な位置付けにある。Guthrie氏によると、Visual Studio 2008と最新の.Net Frameworkには、特にウェブ開発向けの機能がいくつか拡張されているという。
同氏は、Visual Studio 2008とMicrosoftのウェブ設計ツール「Expression」のフロントエンド設計ツールは同一であるため、開発者や設計者の協調作業が容易になっていると述べた。
また同ツールは、データベースやXML日付にも容易に対応できるように設計されていると、同氏は付け加えた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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