ピーター・ムーア氏に聞く「Xbox 360の不具合と保証期間延長」 - (page 2)

文:Tor Thorsen(Special to CNET News.com) 翻訳校正:編集部2007年07月18日 08時00分

――では、この問題を引き起こした原因に話題を移しましょう。通常モデルのコアシステムと360パッケージで主に起こった問題なのでしょうか。Xbox 360エリートでは発現頻度は低かったのですか。

 お話した方がフェアでしょうね。CoreとProは市場に出回った数が明らかに多いモデルです。1000万台以上を販売しています。その結果として、赤ライト問題が起こった数も莫大で受け入れられないレベルのものになり、何らかの手を打つ必要があったのです。

――確かに今はフェアに振る舞おうとしているようですね。でも、この問題を何カ月も、場合によっては何年間も体験していた人はどうなるんでしょう。

 わたしから1つだけお詫びとして言えることは、この問題の影響を受けていた消費者の方々にもっと早くに対応するべきだったということです。しかし、データを収集して問題を正確に特定するのは非常に複雑な作業だったということをご理解いただきたいと思います。修理策を打ち出してグローバルにコールセンターを稼働させるのにも時間を要しました。よいニュースとしては、われわれはプログラムを実現し、実際に回り始めています。準備も整っています。

――修理箇所を特定していただくことは可能ですか。

 それは難しいですね。Xbox 360の技術的な拡張性の複雑な部分を説明するには、わたしは適任ではありません。観察とデータ収集を進めて何が原因なのかを正確に特定することに努めてきました。原因をはっきりさせるのは容易ではないからです。しかしわれわれはこの問題に取り組んできました。われわれが進めている対策により、問題の発現を抑えられるようになったと考えています。しかし、問題を引き起こしたのはわれわれですから、われわれが前に解決に取り組まなければなりません。

――この発表でたいへんな反応が寄せられることでしょう。カスタマーサービスに矢のように浴びせられる顧客要望に向けて、どんな準備をしていますか。

 これは米国だけでなく全世界を対象とした発表なので、われわれにとってはチャレンジです。ですからチームの備えをしています。特徴的なのは、たくさんの人にこの大規模な発表を周知して、世界中のカスタマーサービスセンターが準備できるようにするのは簡単ではないということです。1つだけ消費者のみなさんにお願いしたいことは、数日間、われわれの準備を整える余裕を頂きたいということです。われわれは窓口対応人員をトレーニングしていますし、また全世界規模で準備が整っているという確信を持てるよう取り組んできました。

――では、特定のゲームタイトルの影響はあったのでしょうか。Forza 2で動作不能になるというレポートがあったと聞いていますが。

 ソフトウェアとは関係ありませんよ。特定のタイトルとも関係はありません。これは一般的なハードウェアの不具合で、特定のタイトルの問題ではありません。ここ2日の間にForza 2で騒動が持ち上がっているのは知っていますが、これは今回の問題とは別だと考えています。これはハードウェアの不具合なのです。赤いライトが3つ点灯するとその問題が起こっており、われわれはそれに対応するのです。

――もしも360本体が壊れてしまって修理に出すとすると、何日間ほどで新しい本体が手に入れられるのでしょうか。

 数週間かかりそうです。数日では難しいと思います。少し忍耐づよく待っていただければ、われわれはこの問題に的確に対処するよう努めています。これは全世界を対象としたプログラムで、われわれは人間の能力の限り速やかに新しい本体をお送りします。

――コールセンターの話が出ました。この問題に対応するために新たに修理センターを設けたのですか。

 必ずしもそうではありません。われわれにはすでにインフラはあったのですが、非常に大きな方針転換をしたので、係のトレーニングとこうした業務向けの人員の確保が行えれば、修理と改修のセンターの準備は整います。ですから、痛みなくかつできる限り速やかに消費者のためにこれを実現することがわれわれのゴールです。

――今後製造される360本体では、この問題は減るのでしょうか。

 もちろんそうなるようにしています。どんなハードウェアの製品サイクルで行われるように、われわれも案内と改善を続けます。Xbox 360エリートを始めとして、すでによい結果が現れ始めていると思います。とにかく重要なのは、何が起ころうとも、われわれはお客様に配慮し続けるということです。

――これは本当に包括的ですね。企業が自社の誤りに対してこうまで率直に向き合うことはまれですから、この取り組みに対して肯定的な反応もあるでしょう。

 そうあって欲しいですね。わたしから申し上げられる唯一のお詫びは、われわれが誰かに対して苦痛を与えたのであれば、そうした方々に対して、可能な限り速やかに丁重に対処をしていくことです。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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