ARMの最高経営責任者、「iPhone」を語る

文:Tom Krazit(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2007年07月04日 08時00分

 AppleのiPhoneに既に飽きてしまった人も中にはいるだろうが、Warren East氏はその中には入らない。

 モバイルプロセッサの設計を行う企業であるARMの最高経営責任者(CEO)であるEast氏は、iPhoneについて、これまでの製品に魅力を感じていなかったり、使いにくいと感じていた消費者がスマートフォンを導入するきっかけになるだろうと考えている。世界のスマートフォンの95%前後が同社の設計を使っている。

 ARMは実際にチップを製造する企業にライセンスを供与しているが、East氏は、AppleがARMの設計に基づいたチップを使っているかについて直接的なコメントは避けた。しかし、ARMはこの業界では支配的なアーキテクチャであり、これはPC業界でのx86アーキテクチャの支配力に匹敵する。

 ARMは最近活発な他の市場にも参入している。取り組んでいる領域はデジタルカメラ、プリンタ、デジタルセットトップボックスなどだ。しかし技術業界では、同社は携帯電話端末市場での独自の地位でよく知られている。携帯電話端末市場は既にPC業界よりもかなり大きく、まだ大変な成長率を維持している。East氏はCNET News.comのインタビューに答え、ARMの状況について、またAppleのiPhoneが彼の世界の中でどういう位置付けにあるかを話した。

――核になる事業は、まだ携帯電話なのですね。

 ビジネスの観点から言えば、われわれは区別をしていません。われわれのレベルでは、携帯電話に利用できるものは、わたしが言及した他の製品にも利用できます。

――将来、それらのデバイスはより専門化していくと考えていますか。

 ちょっと違いますね。専門化するものもあるでしょうが、われわれのビジネスモデルから言えば、われわれはそうしません。われわれは半導体企業に知的所有権をライセンスしているため、特定の製品のためにあまり特別なことをしてしまうと、われわれのライセンスの差別化要因がなくなり、競争力を失ってしまいます。ビジネス的にはそれをやる意味がないわけです。

 ここでは、少し一般化して話しています。われわれは1ダース以上の違う特徴を持ったマイクロプロセッサコアを持っています。一部のコアは、Cortex-M3のように、完全にシステムに組み込まれている、マイクロコントローラーアプリケーションに使うためのライセンスです。Cortex-R4のようなものは、ハードディスクドライブコントローラーなど多くの用途を持っていますが、プリンタなどの種類のものでも利用できるでしょう。

 926や1176、Cortex-A8のようなアプリケーションプロセッサも存在します。これらはMicrosoft(Windows)やLinux、Palmのような重いOSをサポートするために開発されたものです。

――Mac OSは?

 Mac OSについては、Appleに聞いて頂かなくては(笑)。

――iPhoneが発売になるにあたり、モバイル機器の将来について多くのことが語られています。あなたの見方はどうですか。

 AppleがiPhoneを発表したとき、Appleは800万台の販売を見込んでいると発言しました。われわれに対し、どうしてわれわれはこのことでそんなに喜んでいるのか、携帯電話は既に年間10億台も売れているのに、この800万台で何がそんなに変わるのかと聞いてきた人がいます。

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